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2024年8月27日

多言語コールセンターのメリットとは?運営方法や注意点など解説!


多言語コールセンターのメリットとは?運営方法や注意点など解説!

近年、グローバル化が急速に進む中、多言語対応のコールセンターの重要性がますます高まっています。顧客とのコミュニケーションにおいて、言語の壁を取り除くことは、ビジネスにおいて、大きな競争優位性をもたらします。

本記事では、多言語コールセンターがどのように国際ビジネスの可能性を広げるのか、そのメリットや具体的な運営方法、注意点について詳しく解説します。

 

多言語コールセンターとは

多言語コールセンターとは

多言語コールセンターとは、複数の言語で顧客対応を行うコールセンターのことを指します。近年、国際ビジネスが急速に進展する中で、異なる言語を話す顧客への対応はますます重要性を増しています

多言語に対応することで、外国人からの問い合わせやクレームに対して、それぞれの母国語で応対でき、顧客満足度を向上させることができます。

多言語コールセンターは、通常のコールセンターと同様に、電話やメール、チャットを通じて顧客対応を行いますが、これを実現するためには、バイリンガルやマルチリンガル等のスタッフを配置することが一般的です。

これにより、顧客は自分の言語で質問や問題を説明でき、よりスムーズな解決が図れます。

コールセンターでの多言語対応が必要な背景

コールセンターでの多言語対応が必要な背景

国際化が進む中、コールセンターにおける英語をはじめとする多言語対応は、事業をグローバル化したい企業にとって、競争力を強化するために欠かせない要素となります。

また、インバウンドのお客様が多いホテルなどの宿泊施設や店舗においても、多言語での電話対応は重要な課題であり、今後さらに強化が求められます。

もし、現在、多言語対応に問題を抱えている場合、ビジネスチャンスの損失や顧客満足度の低下などのリスクが伴います。そして、人員確保が難しく、一部の人に対応を任せていると、過度な負担がかかり、業務効率が低下する可能性もあります。

適切な体制を整えることで、国際市場での成功に繋げることができます。

多言語コールセンターがもたらすメリット

多言語コールセンターがもたらすメリット

多言語コールセンターは、国際ビジネスにおいて数々のメリットをもたらし、売上の拡大や、事業の成長を促進します。

ここでは、多言語コールセンターが国際ビジネスにもたらすメリットについて解説します。

グローバルマーケットへの対応

多言語対応コールセンターを設置することで、異なる言語を話す顧客に対してもスムーズに対応できるため、地域や国を問わず、幅広い顧客層にアプローチでき、日本国内のみならず、外国の新たな市場に進出しやすくなります。

例えば、日本の企業が英語や中国語に対応することで、アジアや欧米市場でのビジネス展開が容易になります。これにより、企業は多様な市場での競争力を高め、新規顧客の獲得と市場シェアの拡大を実現できます。

特に、近年インバウンド需要が高まっている日本にとって、コールセンターの多言語化は重要で、グローバルマーケットへの迅速な対応は、ビジネスチャンスを逃さずに捉えるためのポイントとなります。

顧客満足度の向上

多言語コールセンターは、顧客満足度を大幅に向上させる力を持っています。顧客は自身の母国語で対応を受けることで、安心感と信頼感を得ることができます。これにより、問い合わせやクレームの解決がスムーズに進み、顧客のストレスを軽減します。

さらに、顧客のニーズや要望に迅速に対応できるため、サービスの質が向上します。顧客が満足すれば、リピート率が高まり、口コミや紹介を通じて新たな顧客を引き寄せることも可能です。顧客満足度の向上は、長期的な顧客関係の構築にも寄与します。

ブランドイメージの向上

コールセンターにて多言語対応を導入することで、企業のブランドイメージは大きく向上します。異なる言語を話す顧客に対しても一貫した高品質なサービスを提供する姿勢は、企業の国際的な信頼性を高めます

例えば、カスタマーサポートの対応が迅速かつ丁寧であることが評価されれば、顧客は企業に対してポジティブな印象を抱きます。

また、多言語対応は企業が多様な文化や価値観を尊重していることを示すため、グローバルな視点を持つ企業としての評価が高まります。これにより、ブランドイメージの向上が期待できます。

売上の拡大

多言語コールセンターは、企業の売上拡大にも直結します。まず、多言語対応により新たな顧客層を取り込むことが可能となり、市場の範囲が広がります

また、顧客満足度が向上することで、リピート購入や追加購入の機会が増えます。さらに、顧客からの口コミや紹介により、新規顧客の獲得も期待できます。これらの要素が相互に作用し、売上の増加を促進します。

多言語コールセンターは、企業の成長と収益拡大を支える重要な要素となります。

多言語コールセンターの運営方法

多言語コールセンターの運営方法

多言語コールセンターを運営するには、適切な体制とリソースを整えることが重要です。ここでは、多言語コールセンターの主な運営方法について解説します。

外国語が話せるスタッフを採用

多言語コールセンターを運営するためには、外国語が話せるスタッフを採用するという方法があります。バイリンガルやマルチリンガル等のスタッフがいれば、顧客と直接コミュニケーションを取ることでき、迅速かつ正確な対応が可能となります。

採用プロセスでは、言語能力だけでなく、文化的な理解や顧客対応のスキルも重視することが重要です。さらに、継続的なトレーニングを提供することで、スタッフのスキルを維持し向上させることができます。

適切な人材を確保し、育成することで、多言語対応の質を高めることができます。

外部に顧客対応を依頼

多言語対応コールセンターの運営において、外部の専門業者に顧客対応を委託するという方法があります。アウトソーシングを利用することで、企業は言語対応の幅を広げることができます。

専門業者は多言語対応の経験とノウハウを持っており、質の高いサービスを提供することが期待できます。特に、業務量の変動に柔軟に対応できるため、繁忙期や急な需要増にも迅速に対応できます。

近年では、IT技術を活用したサービスも多く、自社の課題に適したものを選ぶことで、効果を得られます。

例えば、株式会社ObotAIのコールセンター向けの多言語対応ソリューションは、企業のニーズに合わせたカスタマイズ対応で、高度なAI技術を活用し、多言語対応のコールセンター業務を効率的に運営するサポートを提供しています。

このサービスは、ネイティブスタッフ監修の多言語AIチャットボット(対応言語:日本語、英語、中国語(繁体・簡体)、韓国語、タイ語、ベトナム語、ネパール語、ロシア語、ウクライナ語、インドネシア語、ポルトガル語)、リアルタイムで利用ができる翻訳機能付き有人チャット、多言語自動FAQシステムを組み合わせて、迅速かつ正確な対応を実現します。

また、24時間365日の対応が可能となるので、グローバル市場での競争力の強化にも寄与します。このように、外部委託を適切に活用することで、企業は内部リソースを最適化し、コア業務に集中することが可能となります。

 

外部に翻訳を依頼

多言語対応できるスタッフを内部で確保するのが難しい場合、外部の翻訳サービスを活用するという方法があります。

翻訳会社やフリーランスの翻訳者に依頼することで、迅速に高品質な翻訳を提供してもらうことができます。特に、専門用語や業界特有の表現が多い場合、専門知識を持つ翻訳者を選ぶことが重要です。

このような翻訳サービスを利用することで、内部リソースの負担を軽減し、顧客に対して一貫したメッセージを伝えることが可能となります。また、翻訳ツールやソフトウェアも併用することで、コストを抑えつつ効率的な対応が可能です。

都道府県や地方自治体が提供するサービスを活用

業種によっては、都道府県や地方自治体が提供するサービスを利用することができます。

例えば、外国人旅行者が利用する、観光施設・宿泊施設・交通機関・飲食店・小売店などの場合、外国人旅行者に対して円滑なコミュニケーションを支援するために、多言語コールセンターサービスの提供を行っています。

このサービスは、登録をすれば翻訳料は無料で利用できるものが多いです。(サービス利用時に、コールセンターにつなぐまでの通話料のみ負担)

東京都でも、宿泊施設・飲食店・小売店(免税店)を対象とした、24時間対応の多言語コールセンターサービスを提供しており、「電話通訳サービス」と「翻訳サービス」の2種類のサービスがあります。
詳しい内容はコチラ▶多言語コールセンター|観光 – 東京都産業労働局

コールセンターの多言語化支援サービス3選

コールセンターの多言語化支援サービス3選

コールセンターの多言語対応を始める場合、自社で人材を確保する方法がありますが、なかなか難しいのが現状です。そこで、活用できるのが電話代行サービスやチャットサービスです。

ここでは、コールセンターの多言語化を支援するおすすめサービス3選をご紹介します。

ObotAI コールセンター向けの多言語対応ソリューション


画像出典:ObotAI コールセンター向けの多言語対応ソリューション(株式会社ObotAI)

ObotAI コールセンター向けの多言語対応ソリューションは、高度なAI技術を活用し、企業のニーズに合わせたカスタマイズ対応可能な、多言語AIソリューションです。

このサービスは、ネイティブスタッフ監修の多言語AIチャットボット(12言語対応)、リアルタイムで利用ができる翻訳機能付き有人チャット、多言語自動FAQシステムを組み合わせて、24時間365日の対応が実現できます。

迅速かつ正確な対応が可能となり、グローバル市場での競争力の強化にも寄与します。

  • マルチデバイス対応の多言語AIチャットボットで外国人からの問い合わせに自動対応
  • スマートフォンで利用可能な翻訳機能付き有人チャットでリアルタイムなやり取りが可能
  • よくある質問ページを多言語で自動生成

サービスお問い合わせはコチラ

ベルシステム24


画像出典:ベルシステム24(株式会社ベルシステム24ホールディングス)

ベルシステム24は、コールセンター、CRMテクノロジー、オムニチャネルなど、長年のコールセンター運用で培った応対品質が特徴の、多言語コールセンターサービスです。

全国に33箇所のコールセンターがあり、顧客の業界や業態や業界に応じたサービスを展開しています。

ランゲージワン


画像出典:ランゲージワン(ランゲージワン株式会社)

ランゲージワンは、低コストで手軽に始められる電話通訳サービスです。24時間・365日対応可能で、自治体・官公庁・医療など、公共インフラの電話通訳で多数の利用実績があります。

また、専門知識や業種固有の応対マナーの理解度の高いオペレータが在籍しており、ハイクオリティなサービス品質が特徴です。

多言語コールセンターの運営時の注意点

多言語コールセンターの運営時の注意点

多言語対応コールセンターの運営には、いくつかの注意点があります。ここでは、4つの注意点について解説します。

コミュニケーションの質の確保

多言語対応コールセンターでは、コミュニケーションの品質を確保することが最も重要です。これは、信頼性や顧客満足度に直結する重要な要素であり、ブランドイメージを形成する上でも大きな役割を果たします。

そのためには、多言語対応が可能な人材を採用する場合には、継続的なトレーニングを実施することが必要です。顧客が自分の言語で質問や問題を説明できる環境を整えることで、顧客満足度が大幅に向上します。

もし、人材確保が難しく外部へ依頼する場合には、コミュニケーションの質もしっかりと確認することが大切です。

コスト管理

多言語対応コールセンターの運営には、適切なコスト管理が不可欠です。多言語対応には追加のリソースが必要となるため、コストが増加する傾向にあります。

人件費やトレーニング費用、翻訳サービスの利用料金など、さまざまな費用を管理し、効率的に運営することが求められます。また、定期的なコスト分析を行い、無駄を削減することで、持続可能な運営が可能となります。

文化の理解と配慮

多言語対応コールセンターでは、異なる文化の理解と配慮が必要です。言語だけでなく、文化的な背景や習慣も考慮することで、顧客との信頼関係を築くことができます。

オペレーターは、各国の文化やビジネスマナーに関する知識を持ち、それに基づいた対応を行うことが求められます。例えば、挨拶の仕方や感謝の表現など、文化ごとに異なる習慣を理解することが重要です。

これにより、顧客に対して丁寧で尊重のある対応が可能となり、企業のイメージ向上にもつながります。

オムニチャネルの用意

多言語対応コールセンターでは、オムニチャネルを導入することで、顧客対応の幅を広げることができます。オムニチャネルとは、電話、メール、チャット、SNSなど、複数のチャネルを統合し、一貫した顧客対応を行う方法です。

顧客は自分の好みに合わせたチャネルで問い合わせができるため、利便性が向上します。また、各チャネルで得られた情報を共有し、一貫した対応を行うことで、顧客の満足度を高めることができます。

オムニチャネルを導入することで、顧客のニーズに柔軟に対応し、より質の高いサービスを提供することが可能です。

多言語コールセンターの事例3選

多言語コールセンターの事例3選

近年、多言語対応コールセンターの導入により、外国人への対応を強化し、事業の成長へと繋げている自治体が多くあります。ここでは、具体的な事例を3つご紹介します。

岡山県岡山市


画像出典:定額減税補足給付金(調整給付)について(岡山市)

岡山県岡山市では、定額減税補足給付金(調整給付)についてのお問い合わせ窓口の一つとして、多言語対応の有人チャットを設けています。

この有人チャットは、URLまたは二次元コードからチャット画面に入ると、多言語でのお問い合わせが可能となります。お問い合わせできる時間は決まっていますが、電話よりも気軽に問合せができます。

この多言語対応の有人チャットは、株式会社ObotAIが開発した、メッセージの送受信時に母国語へ自動翻訳できる「翻訳チャット」をコールセンターのオペレーターが利用し、リアルタイムでお問い合わせ対応するものです。カスタマーサポートでの多言語対応と業務効率化を支援しています。

佐賀県


画像出典:医療多言語通訳コールセンター(公益財団法人 佐賀県国際交流会)

佐賀県では、県内在住の外国人住民を対象に、対象の医療機関において外国語でのサポートが必要な場合に利用ができる電話通訳サービス(二者通話・三者通話)を提供しています。利用には、事前に公益財団法人 佐賀県国際交流会にて、事前の利用回線の登録が必要となります。

日本語でのコミュニケーションが困難な方にとっては、体調を崩した際に自身の症状を的確に伝えられないという不安がありますが、通訳者が入ることで、安心して医療機関を利用することができます。

この多言語通訳コールセンターは、株式会社ビーボーンが運営しており、24時間365日利用可能で、22言語に対応しています。

愛知県


画像出典:愛知県多言語コールセンターちらし

愛知県では、外国人観光客や観光関連事業者を対象とした、愛知県多言語コールセンターを設置しています。

このコールセンターは、株式会社NTTマーケティングアクトProCXが運営しており、外国人観光客が快適に滞在してもらう他、観光関係事業者の方々が外国人の受入れを安心して取り組めるよう支援しています。

電話での通話しながらの通訳サービスの他、テレビ電話を利用したものや、テキストの翻訳など、目的に応じて利用できます。

まとめ

多言語コールセンターは、顧客のさまざまな悩みを解決するだけでなく、国際ビジネスにおいて重要な役割を果たします。適切な体制を整え、質の高いコミュニケーションを確保することで、顧客満足度の向上やブランドイメージの向上が期待できます。

多言語対応のメリットを最大限に活用することで、グローバル市場での競争力を強化でき、企業の成長と国際展開を支える強力な武器となるので、ぜひコールセンターの多言語化を考えてみてください。

当社では、コールセンター向けの多言語AIソリューションを提供しています。このサービスは、AI技術を活用し、リアルタイムかつ高精度な多言語対応を実現し、多言語AIチャットボット・翻訳機能付き有人チャット・多言語自動FAQシステムを組み合わせて、言語の壁を越えた円滑なコミュニケーションを可能にします。

これにより、多言語での問い合わせにもスムーズに対応できます。また、既存のシステムとの統合も容易で、企業の運用効率を大幅に向上させ、顧客満足度の向上とオペレーターの負担を軽減します。

さまざまな業種・分野にも活用できますので、コールセンターの多言語対応をお考えの方、お気軽にご相談ください。お問い合わせよりご連絡いただければ、当社スタッフからサービスの詳細をご案内をさせていただきます。

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