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2022年4月1日

学校教育が情報化されると教職員の負担はどうなる? 課題について解説!


社会全体のICT化に伴い、学校教育も情報化されつつある中、新型コロナウイルス感染症により「教育のデジタル化」が加速しました。

今、教育現場は、旧態依然とした授業から、生徒一人一人が、主体的に対応できる力を養うことが必要とされています。

ここからは「Society 5.0時代」を生きる子供たちに、文部科学省が取り組んでいる「GIGAスクール構想(生徒1人1台の学習用端末とネットワークの整備を整える)」を実現することで生じる「教育現場の課題」について、解説していきます。

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学校教育の情報化とは?

「情報化」とは、学校が主体的に情報通信技術の活用や情報教育を選択し、情報活用能力の育成を図ることです。

新学習指導要領が発表されたことで「情報活用能力」は、学習の基盤となる「資質・能力」と位置付けられ、ICTを適切に活用した学習の充実を図っています。

情報化に伴い、新学習指導要領には「プログラミング教育」「デジタル教科書」「遠隔教育」「先端技術」「健康面への配慮」が、現行の手引きに追加されました。

文部科学省は、令和時代のスタンダードな学校を目指す「GIGAスクール構想」に基づき、教育現場の情報化を目指しています。「日本教育工学協会(JAET)」では、学校情報化診断システムを活用し、学校情報化認定に取り組んでいます。

情報化に取り組んでいる学校は「学校情報化優良校」となり、特に優れた取り組みをしている学校を「学校情報化先進校」として表彰し、優良校が集まる地域を「学校情報化先進地域」に認定しています。

学校教育が情報化されることで変化すること

学校教育が情報化されることによって、教育現場では具体的にどのような変化が起こるのでしょうか?ここからは「小学校」「中学校」「高等学校」に分けて、具体的な変化をご紹介していきます。

【小学校】プログラミング教育の必修化

論理的思考力が求められる時代になり、情報手段の基本的操作や、意図した処理を行うための学習活動が必要になります。小学校でプログラミング教育を必修化することにより、早い段階から「論理的思考力を身につけることができます。

「プログラミング教育」は、既存の教科にプログラミング要素が組み込まれるのであって、新たに教科として誕生するわけではありません。

アナログ教育からプログラミング教育になることで、専門的な部分まで追究することが可能になります。

【中学校】技術・家庭科でプログラミングを充実

小学校で学んだプログラミング教育を活かし、技術・家庭科(技術分野)では「D情報の技術」を学びます。

以前から学んでいる「計測・制御」に加えて「ネットワークを利用した双方向性のあるコンテンツのプログラミング」を取り入れるようになります。

【高等学校】共通必履修科目「情報I」の新設

文系・理系問わず「社会と情報」「情報の科学」が「情報I」に集約されて、プログラミングやデータの活用を実践的に学ぶことになります。

「情報I」は、問題の発見・解決に向けて、情報と結びつきの視点から事象を捉え、情報技術を適切且つ効果的に活用する力を育みます。
関連記事:学校法人 日出学園でAIチャットボットを活用した体験型教育が開始!

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学校教育の情報化による課題

日本の教育現場は、教職員の多忙化やICT教育の遅れなど、問題や改善点が多く、取り組むべき課題が山積みです。ここからは、改善点の多い教育現場が情報化されることにより、想定される課題について解説していきます。

教員の負担が増える

中学・高校のように、担当教科のみを教えるのであれば、ICTの効果を感じられると、期待する声もあります。

一方で、担任が全教科を担当する小学校では、活用に向けた授業の改善や取り組みが不十分であり、各教科の特性を理解する負担が増えると危惧されています。

日本の小学校教員の労働時間は、国際教員指導環境調査によると、経済協力開発機構の中で最も労働時間が長いと言われています。

そこで、2022年度からは、教育の質を向上しながらも、教員の負担を軽減できる「教科担任制」を、小学校高学年に本格導入すべく進めています。

地域格差

文部科学省から「教育の情報化加速プラン」が発表され、補正予算は成立しているものの、端末の購入や環境整備に対する負担は、国が全額負担できないため格差が生じています。

ICT機器の整備環境は、都道府県別に見ても顕著に表れており、解決しなければならない問題は山積みです。特に、補助の上限を超えた負担については、各自治体や学校でも対応が異なるので、教育格差が生じてしまいます。

さらに、多忙な教育現場では、入り組んだ情報を理解するまでに時間を要するため、補助など必要な情報はシンプル且つ簡単に調べられるサポートが必要です。

端末情報のトラブル対応

端末の故障や操作で不明な点が発生した際に「ヘルプデスク」のような、トラブル専門のスタッフが常駐していないと、リテラシーの高い教員に負担が集中してしまいます。

問題点を解決せずに授業を行うと、教育の質が低下したり、教員がストレスを抱える原因にもなります。

教員が授業に集中できる環境を整えるためにも、トラブル対応ができるスタッフの派遣や、AIチャットボットの導入など、質疑応答が可能な体制を構築しておくことが大切です。

まとめ

多忙な教育現場では、入り組んだ情報を理解するための時間がないので、学校教育の情報化に関する資料を、簡単に調べられるサポートが必要不可欠です。

さらに、リテラシーの高い職員に業務が集中しやすくなるので、24時間365日質疑応答が可能なツールの導入を検討する学校も増えています。

当社では、学校教育の情報化に伴い、ICTを活用したプログラミング教育をサポートするため「教育プログラムの提供」を開始しました。

日出学園中学校・高等学校では、当社の「Welcomist VR」を導入いただき、学校紹介を目的としたPR活動のみならず、プログラミング教育の一環として、バーチャルツアーに組み込んでいるAIチャットボットの運用(質問内容とその回答)を、生徒が主体的に行っています。

生徒目線だからこそ生まれる「質問と回答」は、学校説明会では聞きにくい受験生の「本音」や、教師目線による型に嵌った質問内容ではないので、受験生にとっても有意義な時間を過ごすツールとして活用できます。

また、シナリオ構築を含む情報技術に触れることで、論理的なプログラミング思考を育むことにも繋がり、AIチャットボットの制作過程で、学校の魅力や特徴について再認識することができます。

【日出学園中学校・高等学校が導入している「Welcomist VR」】


画像出典:日出学園中学校・高等学校 バーチャル学校紹介

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