2021年7月27日

自治体が取り組んでいる待機児童の現状とは?解決策についてもご紹介


少子化と言われている日本ですが、待機児童問題に頭を抱えている自治体も多いのではないでしょうか。共働き世帯の増加や保育現場の環境など、地域によっても落差もあり、課題は様々ですが、国が2020年より新しい政策を発表しており、各自治体もその政策に沿って動いています。

ここからは、自治体が取り組んでいる待機児童の現状と解決策について解説していきます。

New call-to-action

自治体が抱える待機児童問題の現状と解決しない理由

待機児童が社会問題として認知されはじめたのは、20年前の2001年に「待機児童ゼロ作戦」を当時の首相である小泉純一郎氏が所信表明演説にて取り上げたのがきっかけです。しかし、20年の年月が経っても問題解決には至っておりません。

では、何が要因となっているのか、自治体が抱える待機児童問題の現状と解決しない理由を解説していきます。

待機児童とは

保育所の入所要件に該当していて、入所希望をしているけれども、定員超過などの理由で入所できていない児童のことを言います。

しかし、自治体によって待機児童の数え方が異なるようで、純粋な待機児童の数はつかめていないのが現状のようです。

自治体ごとの待機児童の数

画像出典:令和2年4月1日 全国待機児童マップ(都道府県別)/厚生労働省

自治体によって落差が激しい事がわかります。
特に多いのが、東京都・埼玉県・兵庫県・福岡県・沖縄県となっています。
待機児童数は少しずつ減少していっていますが、問題解決への道のりはまだまだ長いと思われます。

解決しない主な理由

働き方と家庭環境の変化

近年、女性の社会進出の増加で「共働き」が増えてきています。それに伴い、仕事のしやすさと生活する上での便利さを考慮して、人気のエリアに人口が集まりやすく、結果的に競争率が高くなっています。

そして、「核家族化」も待機児童の原因に挙げられます。昔のように親子三世代で住むことが無くなり、親族間で子供の面倒を見てもらう事が少なくなりました。

その結果、保育園に預けたい親と保育園の数が見合わなくなり、待機児童問題の原因の一つとされています。

保育園と保育士の不足

保育園も保育士も不足しているのならば増やせばいい!!と言いますが、そう簡単にできないのが現状です。

保育園を増やすには、資金や場所の確保など様々な問題をクリアする必要があり、何よりも時間がかかります。

保育士の場合は、日々の重い責任や労働に見合ったお給料がもらえないなどの理由で辞めてしまう人や、保育士を目指して資格を取ったにもかかわらず、先輩達の現状を知り、諦めてしまう潜在保育士が多いのも問題となっています。

自治体による待機児童に対する解決策と現状

2020年12月に政府は、待機児童問題の解決策として新たなプランを作り始動しました。
各自治体もこのプランに沿って動いているのが現状です。

2020年12月に政府が新たに始動したプラン

ここからは、新たに始動したプランの3つについてご紹介していきます。

地域の特性に応じた支援

必要な方に適切に保育が提供されるよう、地域の課題を把握しつつ、地域の特性に応じた支援を実施。保育士ニーズが増加している地域への支援やマッチングの促進が必要な地域への支援や、人口が少なくなっている地域の保育についても検討を進めています。

魅力向上を通じた保育士の確保

保育士にとって生涯働きたいと思える魅力のある職場づくりと保育士という職業の魅力を発信をするとともに、若手保育士・保育事業者等への巡回や支援センターの機能強化や、情報発信のプラットフォーム構築で保育補助者の活躍促進をしています。

地域の保育施設や子育て支援事業の活用

様々な利用者の要望に対応できるように、幼稚園の空きスペースの活用やベビーシッターなど地域の子育て支援事業を上手に活用しています。また、育児休業等取得に積極的に取り組む中小企業に対しての助成事業を新たに設立しています。

3つのプランの詳しい内容
参考:新子育て安心プランの概要<厚生労働省>

自治体の取り組み事例

待機児童がもっとも多い東京都では、保育士確保の為に、保育所等で働いたことない方やブランクのある方を対象に参加費無料の研修やセミナーを開催しています。
あなたの保育士資格を活かしませんか!?<東京都>

また、保育所についても、最も定員が足りなくなる0~2歳児について、申込者増加数以上の定員拡充をする場合は重点的に支援をおこなっています。

自治体が待機児童の解決策として今後期待されていること

まず、大事な事は情報の「見える化」です。

1つ前の項目で記載した、政府が新たに始動したプランに沿って各自治体がおこなっていることを見やすく・わかりやすい形で提供することが重要です。

自分の住んでいる地域ではどうなっているのだろう?と思い検索をすれば自治体サイトへたどり着きますが、そこには様々な情報が溢れかえっていて、ほしい情報まで辿り着くことが困難です。

では、どのようにすれば誰でも簡単に意図した情報を得ることができるでしょうか?

1つの提案として、自治体サイトにチャットボットツールを導入することをおすすめします。

チャットボットなら、キーワードや簡単な質問をすることで必要な人が必要な時に得られる環境が作れます。

例えば、地域の特性に応じた支援&地域の保育施設や子育て支援事業の活用として、保育園での子どもの受け入れ確保が難しいのであれば、保育を必要とする世帯へ向けて、保育園以外の選択肢の情報提案をすることができます。

ベビーシッターや保育サービス付コワーキングスペース・シェアオフィスなど、自治体が実施しているサービスをチャットボットでわかりやすく提供をする事が可能です。

子育て中は何かと時間通りに行動ができないので、個々の空いた時間で情報取集ができるのが理想です。

自治体としても、365日24時間対応することができ、労力軽減をはかることができます。

ここで挙げたのは一例ですが、チャットボットの活用法は多くの可能性を秘めています。

それぞれの自治体が身近なところから対応していくことで、日本全体の待機児童問題への解決につながるかもしれません。

まとめ

いまや待機児童問題は看過することのできない大きな社会問題となっています。
しかし、とても大変な問題ではありますが、解決へ導く方法はたくさんあると思います。
人の手も大切ですが、テクノロジーの力を借りるのも1つの方法ではないでしょうか。

当社では、自治体様向けに行政案内チャットボットなどのサービスを提供しています。
待機児童問題の解決策でお悩みの場合は、ぜひ参考にしてみてください。
次世代VRボットを活用した多文化・観光DXのご提案

New call-to-action
MENU