2021年6月22日

発達障害をもつ方の社会的トレーニングを徹底解説!ソーシャルスキルトレーニング(SST)についてご紹介


「ソーシャルスキル」とは、社会生活を営むために身につけていく教養です。成長と共に自然と身についていくものではなく、人や社会との触れ合いの中で、失敗と成功を繰り返しながら学んでいきます。

しかしながら、発達障害をもつ方は、ソーシャルスキルを身につけることが少し苦手です。

人それぞれ、向き不向きがあるのと同じように、発達障害をもつ方は「空気を読む」ことが苦手で、人との距離感やコミュニケーションが上手くできなかったりします。

ここからは、発達障害をもつ方が、社会生活を営むための教養を習得するために、なぜトレーニングが必要なのかを解説していきます。

発達障害にトレーニングは重要なのか

2021年5月28日の参議院本会議にて「改正障害者差別解消法」が全会一致で可決されました。

この法律は、障害をもつ方に寄り添った社会になることを目指し、社会全体で支え合うことを義務化したものです。
福祉新聞「障害者差別解消へ 民間企業に義務付けられる合理的配慮」

人と人が、支え合いながら生きていく社会生活の中で、ソーシャルスキルは大切なスキルです。

ソーシャルスキルトレーニングは、社会との交じり合いに対する苦手意識から、社会を遠ざけてしまうのではなく、自分と社会を結びつけてくれます。

また、仕事をする上で必要な、教養も身につけることができます。自身の能力を社会で発揮し、自立することも目指せるため、ソーシャルスキルトレーニングはとても大切だと言われています。

ソーシャルスキルトレーニングと発達障害の関係性


対人関係や、集団生活などを営みやすくする技能(ソーシャルスキル)が培われることは、社会生活でどのように役立つのか、解説していきます。

限局性学習症(SLD)

知的な問題は見受けられず、特定の「読み・書き・計算」を苦手としています。

また、症状も人それぞれで、診断が難しい障害とも言われています。学習障害に対しては、教育的観点と、医学的観点の2種類のトレーニング方法があります。

脳機能に何かしらの障害が起こることで、特に小学生のお子様に多いのが特徴です。

発達障害の中でも、身近な障害でもあり、周囲に理解されにくいことから「努力が足りない」などと責められてしまい、自信を失くしてしまうこともあります。

特定の分野以外での遅れなどがないため、個性に合わせた学習支援(トレーニング)が大切になります。

注意欠如多動性障害(ADHD)

注意力が散漫になったり、集中力が乏しく、状況に応じたコントロールを苦手としています。

根本的な治療法はありませんが、医学的観点や社会的サポートにより、苦手分野に対する克服方法を習得することが可能です。

主な症状は「不注意」「衝動性」「多動性」であるため、個性が社会の中で目立ちやすいです。

職場や家庭など様々な部分で、周囲の理解やサポートが必要であり、それらが欠けてしまうと、二次障害が起こる可能性も秘めています。

しかしながら、好きな分野や得意な分野には集中できたり、秀でた才能を持っている面もあります。独創的な発想や視点は、社会で生かし活躍することも期待できます。

自閉症スペクトラム(ASD)

コミュニケーションを苦手としており、特に対人関係の距離感をつかみにくいのが特徴です。

生まれもった脳機能の異常と言われており、少し特性が強い個性をもちます。こだわりが強すぎることから、医学的観点・福祉的観点など様々な側面からのサポートが必要です。

個性に合った環境作りは治療の一つでもあり、教育環境と医学的観点を備えた治療(トレーニング)を「療育(治療教育)」と言います。

療育を行うことで「生きづらさ」を軽減させ、日常生活が送りやすくなったり、二次障害を引き起こしにくくなります。

発達障害の子供に有効的なトレーニングとは

ソーシャルスキルトレーニングは、個性によって様々ですが、一般的なトレーニングの具体例を交えながら解説していきます。

モデリング

なぜトレーニングが必要なのか「理由」を教える「インストラクション」の後、実際に見て学んでいくことを「モデリング」と言います。

良いことと、悪いことを見せることで「なぜ」と問題提起をしながら、考えることができるので、善悪のイメージがしやすいです。

リハーサル

インストラクションや、モデリングで学んだスキル(教養)を、お友達や先生・家族など近しい人を相手に、何度も繰り返し練習します。ゲームなどを通じて、楽しさを感じるリハーサルは、特に効果的だと言われています。

フィードバック

リハーサルを振り返り、良かったことと悪かったことを伝えていきます。良かったことは褒めて、悪かったところは叱るのではなく、アドバイスするように優しく促すことが大切です。

ここまで学習したスキルを、実際の社会生活の中で発揮していくことは「般化」と言われています。

トレーニング段階では上手くできていたのに、社会生活の中では上手く発揮できないこともあります。学んだスキルを発揮するためには、発揮できる環境を整えてあげるサポートも大切です。

発達障害者がソーシャルスキルトレーニング(SST)を受けられる場所

年齢によって異なりますが、老若男女問わず社会がサポートしてくれる場所が存在します。ここからは、どのような場所があるのか、具体例を交えながら詳しく解説していきます。

精神科・医療領域

米国精神医学会(APA)の『DSM-5』を基準に、生理学的検査や心理検査の結果から、的確な診断を受ます。

いくつかの症状には、医師が必要とした場合のみ、対処療法として薬が処方されることもあります。依存性がある薬もあるため、服用には注意が必要です。

教育・福祉施設

文部科学省と厚生労働省が「家庭と教育と福祉の連携『トライアングル』プロジェクト」を発足しています。

家庭と教育・福祉を連携させて、サポートが途切れぬよう、学校と支援事業者やデイサービスなどの相互理解の促進を図っています。
家庭と教育と福祉の連携「トライアングル」プロジェクト

就労支援・職場

ハローワークでは、福祉・教育関連機関と連携することで、個々の特性に寄り添った、きめ細やかな就労支援を行っております。

また、ハローワークから事業所へ講師が出張講座に出向くことも可能で、企業に雇用されている方であれば、どなたでも受講が可能になります。
発達障害者の就労支援

トレーニングを終えた発達障害者を事業所が受け入れる際の注意点

会社は労働者に対して「働きやすい良好な職場環境を維持する義務(職場環境配慮義務)」を負っています。特に、発達障害をもつ方を受け入れる際には、事業所の理解が必要不可欠です。

ここからは、事業所がどのようなケアを行う必要があるのか解説していきます。

得意分野と苦手分野の理解

苦手分野があるのと同時に、秀でた得意分野も存在します。文字を読んで、理解することを苦手としている場合は、ITツールを使ったサポートを加えることも可能です。

得意分野を生かせるようにするためには、苦手分野への理解とサポートが重要になります。

シングルタスク化

興味関心が狭いため、過集中しやすいのが特徴です。マルチタスク化を苦手としているので、複数のタスクがある場合は、優先順位を決めるなどのサポートを必要とします。

また、具体的でわかりやすい会話や表現を用いるとこで、複雑な業務内容を理解することも可能です。

ヘルスケア

注意欠如多動性障害(ADHD)の場合、上手くできない自分に対して、自己否定してしまうのが特徴です。

不安感に駆られやすく、気分が落ち込みやすいため、心のケアを必要とします。定期的にヘルスケアなどを通じた、ストレスチェックなどを行うことが大切です。

まとめ

本記事では、発達障害をもつ方が、社会生活を営むために得た教養(ソーシャルスキルトレーニング)は、就労する上でとても大切であることが分かりました。

事業所が定期的なヘルスケアや、寄り添ったコミュニケーションを行うことで、発達障害をもつ方も社会で働きやすくなります。

当社のチャットボットを利用した「発達障害の就労支援のサポート」についての詳細は、下記よりお問い合わせ下さい。

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