通信技術が進化したことにより、5G回線が開通され、ネットワーク環境に対してのストレスが、軽減されるようになりました。現在、文部科学省では、2024年度に「デジタル教科書」を導入すべく、検討会議が行われています。
これまで、紙ベースで行われていた学校授業は、新型コロナウイルス感染症の救済措置として、オンライン授業に変更せざるを得ない状況になりました。
デジタル教科書の導入は、こういった未曾有の事態に対する利便性のみならず、社会問題になっている環境問題に対しても、負担を軽減することができます。
海外では、ICT(情報通信技術)を活用した教育に移行しており、日本でも令和になってから、紙とデジタルのハイブリッド授業を行っています。
ここからは、デジタル教科書の導入に併せ、VRを活用した体験型学習を行うことで、好奇心を高める授業ができるのかを、解説していきます。
VRを活用した体験型の学校教育とは?
VRを活用した体験型学習を導入することで、受動的な学習から能動的な学習へ促すことができます。
映像授業に対しては、与えられた情報から学びとる力が必要になりますが、VR授業に対しては、360度自由自在に見渡すことができるので、記憶に残りやすく、興味をそそる授業を行えます。
現在の日本では、過保護な親が増加傾向にあり、子供たちの自主性を育む場所は失われ、自分で物事を考えられない生徒が増え続けています。
しかし、VRを活用することによって、視界が自由になることから、考える力を養う機会が増えるので、学校教育の場に導入を希望する声が増えています。
VRコンテンツを活用した学校教育のメリット
教育分野にVRを導入することで、どのような効率性が生まれ、どのようなメリットがあるのか、理解しきれていない部分も多いかと思います。
ここからは、VR学習のメリットについて、詳しくご紹介していきます。
体験型学習
VR技術を活用することにより「与えられた問い」に答えるだけではなく「自ら問を立てる」学習へと促すことができます。理解力を促進すると共に、没入感を得ることで脳を刺激し、学びに対する意欲の向上が期待できます。
遠隔授業の実現
校外で学ぶ「社会科見学」は、見聞を広めるために、各学校で定期的に実施されています。
社会科見学の特徴は、机上で考えるだけではなく、楽しみながら学ぶことができるため、イベントの括りとなって、子供たちからも人気があります。
しかし、安全の確保や衛生管理を徹底する必要があり、人手を要するため、頻繁に実施することができません。
そこで、VRを活用することによって、社会科見学を遠隔でも行えるようになり、移動が不要となる机上で、興味の湧く授業を手軽に行うことができます。
学びの質を向上
教員は「資質能力」を求められる時代になり、教育の格差が浮き彫りになっています。
教員の熱量や能力は、子供たちの「学び」に影響してしまうため、学習塾は学校の補助的な立ち位置から、主軸となってサポートしています。
本来の学校教育は、思考力を高める「本質的な学び」を、生徒一人一人に提供する場ですが、教員の知識量が成績に影響してしまうことも否めません。
しかし、VRを活用することで、子供たちのモチベーションは維持されやすくなり、ゲーム感覚で楽しみながら、質の高い授業を提供することができます。
VRコンテンツを活用した学校教育のデメリット
教育分野にVRを導入してしまうと、幼少期からデジタルに依存するのではないかと、メリット以上に不安要素が大きいと言われています。
ここからは、VRを活用した学習に対するデメリットについて、詳しくご紹介していきます。
導入コストがかかる
VRの導入は、学校教育の場において制度化されていないため、補助金の対象にならず、導入費用は学校側が負担することになります。
そのため、学校は費用面に対して課題を抱えており、なかなか浸透されないのではないかと言われています。しかしながら、学びの分野において、VRがどのような活躍を果たすのか、実証実験を行っている企業もあります。
実証実験に参加すれば、開発コストを抑えることができるので、スタートアップ企業などの実験に参加しながら、必要性を見極めるのも、一つの導入案となります。
五感を鍛えられない
VRは「仮想現実」であることから、五感をフル活用する刺激的な教育ではなく、効率重視の面が強いため、得られる情報もリアルに比べると少なくなります。
また、VRに依存した教育に傾いてしまうと、五感を鍛えられる場が少なくなり、感覚を磨くことができません。
しかしながら、VRとリアルのハイブリッド方式で授業を行うことにより、仮想と現実の利点を活用しながら、教養を深めることができます。
コロナ禍における学校授業は、対面とオンラインを併用したハイブリッド方式が採用され、オンライン上での学びも日々進化しています。
記憶力の低下
紙教育における最大の魅力は、手と頭を動かして文字を書きながら学習するため、記憶に残りやすいことです。
しかしながら、オンラインゲームが普及し、子供たちはゲームから知識や情報を得られる時代になったため、紙教育に対しては楽しみを感じられず、嫌悪感を抱く子供も少なくありません。
VRには、ゲームのように楽しめる要素があり、勉学要素よりも娯楽要素が強いため、自発的に脳を動かすことができます。
また、自発的な勉学においては「興味」や「関心」を、最大限に引き出すことができるため、記憶に残りやすい授業になります。
学校教育にVRを活用した事例と未来
VRの導入を検討する際、活用事例などを参考にしながら、導入についての議論が行われると思います。
ここからは、実際にVRを活用した事例や、将来活用されることによって、より良い教育が提供できると期待されている、おすすめの活用方法をご紹介していきます。
社会科見学/ 授業
VRを活用した社会科見学は、移動を伴わないことから、社会情勢に左右されることなく、臨場感溢れる擬似体験を可能にします。
また、実際の社会科見学では、安全の都合上、立入禁止区域になっている場所も、VR空間上では見ることができるので、特別感を得ることができます。
リアルタイムで質問ができる「チャットボット」など、コミュニケーションツールを活用することにより、理解を深める授業が提供できます。
チャットボットには、AIによる応答と人による応答があり、併用されていることもあるため、必要に応じて使い分けることも可能です。
デジタル教科書との併用
口頭での説明が多い授業は、イメージすることが多くなるため、苦手意識のある勉強に対して、関心を引くことが難しくなります。
しかしながら、VRを活用することにより、口頭だけではなく、擬似体験から見聞を広げることができるので、勉強への好奇心を高められると期待されています。
さらに、VR空間上へ多言語AIチャットボットを組み込むことで、日本語が苦手な生徒に対しても、その場で補足説明することができます。
グローバル化が進むことにより、クラスの中で習熟度の差が生じないように、サポートすることが可能です。
特別支援学校への導入
特別支援学校に在籍している生徒は、様々な理由から、校外学習に出向くことが難しく、刺激を与えるような体験型学習が困難です。
しかし、VRを活用することにより、臨場感溢れる授業ができたり、通常の学校で体験する「学び」を擬似体験することができます。
まとめ
教育分野にVRを導入することによって、子供たちの興味や好奇心をそそり、受動的な学習から、能動的な学習へ促すことができます。
さらに、VR空間へチャットボットを組み込んでいることから、疑問点をその場で解決し、授業に対して理解を深めることができます。
当社では、学校でのプログラミング教育をサポートするため、ICTを活用した「教育プログラムの提供」を開始しました。
日出学園中学校・高等学校では、当社の「Welcomist VR」を導入いただき、学校紹介を目的としたPR活動のみならず、プログラミング教育の一環として、バーチャルツアーに組み込んでいるAIチャットボットの運用(質問内容とその回答)を、生徒主体的で行っています。
生徒目線だからこそ生まれる「質問と回答」は、学校説明会では聞きにくい受験生の「本音」や、教師目線による型に嵌った質問内容ではないので、受験生にとっても有意義な時間を過ごすツールとして活用できます。
また、シナリオ構築を含む情報技術に触れることで、論理的なプログラミング思考を育むことにも繋がり、AIチャットボットの制作過程で、学校の魅力や特徴について再認識することができます。
【日出学園中学校・高等学校が導入している「Welcomist VR」】
画像出典:日出学園中学校・高等学校 バーチャル学校紹介
随時、トライアルやオンライン商談を行っているので、導入をご検討されている際には、是非、デモンストレーションをお試しください。
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