近年、少子化による総人口減少や社会の高齢化により、ペット飼育数の減少が見られるのに対して、動物病院は増えています。「患者となるペット数が減る=動物病院市場の縮小」となると、動物病院の経営にも様々な課題が出てきます。
飼い主のニーズに寄り添い、安定した患者数を保つ為には、ペットを取り巻く環境の変化に対応できているかがポイントとなるのではないでしょうか。
ここからは、動物病院が直面している経営課題とあわせて、顧客満足度をアップさせるヒントをご紹介します。
動物病院が直面している経営課題
動物病院の経営をしていく上で、様々な課題が発生します。ここからは、動物病院の経営課題として挙げられている、人材不足・高水準の医療・集客方法について解説していきます。
人材不足
農林水産省が公表をしている「令和2年飼育動物診療施設の開設届状況」によると、令和2年12月31日現在、全国の小動物を扱う動物病院の届け出数は 12,247件になります。
その内、 就業獣医数が1人となっているのが7,725件、就業獣医数が2人となっているのが 2,453件、就業獣医数が3人となっているのが 746件、というように、圧倒的に1つの動物病院に対して獣医1人という体制が多い事がわかります。
その為、毎日の患者対応で手一杯となり、研修へ参加したり、新たな人材確保や育成へ充てる時間が取れず、悩まれている病院が多くあります。
高額な医療機器の購入
動物病院の増加傾向とは裏腹に、犬の飼育頭数は減少傾向となり、猫の飼育頭数は微増傾向となっています。
また、近年では「ペット=家族」という観念が浸透しており、ペットに使う動物医療費は増え、人間と同等の医療を求める飼い主も少なくありません。
このような高水準の医療技術に応える為、高機能な医療機器を揃えたり、専門技術を駆使した診療を取り入れる病院も増えています。
今後も、高い水準の獣医療を求める傾向は強まると思われ、激しい競争の中で生き残るには、高度医療への対応として、医療機器の購入や人材育成をどうするのかが課題となっています。
集客力不足
一般的な集客方法は、テレビCM・雑誌や新聞広告・チラシ・ネット広告・SNSなど様々な方法がありますが、動物病院の場合、「獣医療広告ガイドライン」というものが制定されており、違反してしまうと、免許取り消しや50万円以下の罰金や業務停止という罰則が適用されることがあります。
内容も複雑で、しっかりと理解した上でおこなわないといけないのですが、患者対応で追われていて、そこまで手が回らないというケースが多く存在します。
関連記事:動物病院が広告を出稿する際の注意点は? 獣医療法のガイドラインに沿った集客方法をご紹介!
動物病院の経営課題をサポートして顧客満足度を上げるポイント
ペットの飼育頭数が減少傾向の中、動物病院は増加傾向にある現状、多くの動物病院の中から選んでもらうには、どのような広告ができるかを知り、患者のニーズを満たすことがポイントとなります。
まずは、信頼できる情報の詰まったホームページ作りをすることをおすすめします。
人間と同じく、動物にとっても病気の予防や健診は大切です。そして、飼い主が病院を探す際、ホームページは貴重な情報源となります。
病院の動物に対しての思いや、診療科目など一般的な内容とあわせて、他の病院と差別化するために、飼い主からの質問や相談にいつでも対応できるチャットボットでの案内を入れるのも1つの方法です。
チャットボットを導入することで、問い合わせ対応の効率化と患者の問い合わせに対してのハードルを下げる効果も期待できます。
言葉の話せない動物にとって、些細な変化や異変は病気のサインが潜んでいる場合もあり、そんな時に、気軽に問い合わせができる環境を作ることで、サポートの質の向上となり、顧客満足度アップにつながります。
また、チャットボットは24時間365日稼働ができ、問い合わせ対応から新たな利用者の獲得に繋げるチャンスにもなります。
数ある動物病院の中から探す場合や口コミの情報を集める場合、多くの人がネットを利用して情報収集をするので、ホームページは集客に欠かせないツールです。
どういう病院なのかアピールしつつ利用者の知りたい情報が提供できているかが重要になります。
動物病院の経営課題を解決するツールとは
冒頭でも記載しましたが、動物病院の主な経営課題として、人材不足・高水準の医療・集客方法の3つが挙げられます。
全てを即座に解決するというのは難しいですが、人材不足と集客力不足に関しては、専門のツールを利用することで、ある程度解消できます。
この2つにかかっていた労力が減ることで、患者との関わり時間を大切にでき、医療技術を学ぶ時間の確保が期待されます。
ここからは、動物病院の経営課題を解決するツールとして、3つご紹介します。
VRAINERS(ブレイナーズ)
画像出典:VRAINERS
共立製薬と日本IBMが共同開発をした動物医療プラットフォームです。
AIによる鑑別診断支援システム・薬の投与量・力価計算補助機能・画像や動画も取り込める診療記録・病院外で待っている場合はアプリ通知で呼び出し・カルテ入力と会計が連動など、多くの機能が備わっています。
人材不足でも質の高いサービス提供ができ、予防や健診のお知らせ配信もできるので、顧客損失を予防できます。
ペット手帳
画像出典:ペット手帳
動物病院専用の業務効率化・顧客管理システムです。事前問診・オンライン予約/順番待ち・薬やフードの注文受付・飼い主に対しての個別連絡・複数の方へのお知らせを一斉に送信など、集客サポートと人材不足で手が回らない業務のサポートをおこなってくれます。
サービス開始3年で、導入病院数は920病院で登録飼い主数は約16万人となっています。
KUZEN (クウゼン)
画像出典:KUZEN
プログラミング不要の高機能なAIチャットボットサービスです。
問い合わせ対応の他にも、マーケティング・予約受付・エンゲージメント強化など多種多様な活用ができます。飼い主とのコミュニケーションを円滑に、飼い主の「困った」にすぐ対応ができるので、顧客のニーズにあったサービス提供で、集客サポートも期待ができます。
ObotAI(オーボットエーアイ)
画像出典:ObotAI
直感的な操作を重視し、どんな方でも安心してチャットボットの作成ができるサービスです。
問い合わせ対応のみならす、チャットボットに寄せられた質問を分析したり、数値予測やアンケート収集機能などを駆使し、動物病院の「改善したい」と、飼い主にも優しいトータルサポートをおこないます。
まとめ
今回、動物病院の主な経営課題として、人材不足・高額な医療機器の購入・集客力不足の3つを挙げましたが、その内の2つである、人材不足と集客力不足は人的要因となります。
人員の確保が難しいのであれば、ITの力を借りることで負担が軽減できる可能性があります。
IT技術を活かし、電話での問い合わせ対応や診療に関わる業務のサポートができれば、毎日忙しく働いている獣医師やスタッフにゆとりが生まれ、患者の治療により集中して取り組める環境作りができます。
すでに動物病院を経営されている方・これから開院をする予定の方、社会の動向を見越して、業務の一部をIT化するのも、経営課題の解決に繋がるのではないでしょうか。
当社では、ITの知識が少なくても安心してチャットボットの作成ができる「ObotAI」というサービスを提供しています。動物病院のホームページに導入することで、24時間365日お問い合わせ対応ができます。
飼い主からの質問や相談にもすぐに対応ができるので、新たな利用者を増やすチャンスを掴みます。ご興味がある方、是非一度ご相談ください。