従来のEC参入では、Amazonなど大手ECモールへの出品が当たり前でしたが、「ブランドとして認知されにくい」などの難点がありました。
一方で、Shopifyを使ったECストア運営は、ブランドを全面に押し出しながら、魅力的なECストアを簡単に作り出せるのがメリットです。
しかし、Shopifyストアを構築したからといって、顧客が自然に集まるわけではありません。重要なのは「マーケティング」であり、Shopifyストア運営者にはマーケティングスキルが求められます。
そこで、本記事では「Shopifyマーケティング11選」をそれぞれのコストや効果などを踏まえてご紹介します。
Shopifyストアに適切なマーケティングを取捨選択し、集客効果を高めるヒントになれば幸いです。
Shopifyで使える2つのマーケティング機能
実は、Shopifyには2つのマーケティング機能が標準搭載されています。それは「ブログ」と「SEOツール」です。ここからは、この2つについて解説していきます。
ブログ
ブログでは、Shopifyが用意しているテンプレートを使い、洗練されたデザインのブログをすぐに始められます。
Shopifyストアと関連性の高いカテゴリでたくさんの記事を投稿すれば、Google検索での露出が増えて集客につながるかもしれません。
ただし、WordPressで構築したブログなどと比べて自由度が低いので、ブランドカラーを押し出すのは難しいのがデメリットです。
SEOツール
Shopifyには、SEOツールも搭載されています。
Googleなどの検索エンジンでの表示方法、Shopifyストア全体のタイトルとディスクリプション、ブログのURLや画像のalt属性などを設定できます。
しかし、こちらもWordPressで利用可能なSEOツールと比べると、細かい設定ができずSEOスコアを確認できないため、かなり物足りないのがデメリットです。
Shopifyのマーケティング機能だけでは不十分なのか
結論として、Web集客へ取り組むにあたって、Shopifyのマーケティング機能だけでは不十分です。
実際のWeb集客では、1つの施策に深く取り組んだり、さまざまな施策を組み合わせたりする必要があります。
だからこそ、Shopifyマーケティングとしておすすめの施策を知り、自身のShopifyストアに必要なマーケティング施策を考えていきましょう。
今やるべきShopifyマーケティング11選
それでは、「今やるべきShopifyマーケティング11選」をご紹介します。
実際は全て取り組む必要はなく、Shopifyストアに合った施策を取捨選択していくのがポイントです。
SNSマーケティング
SNS時代において欠かせないマーケティング施策の1つです。
TwitterやInstagramなど、SNS上で継続的にコンテンツを投稿することでフォロワーやファンを集め、ブランドイメージの向上に取り組めます。
また、近年ではSNS上でShopifyストアへの動線を作れる機能など、ECとの連携が強化されているのが特徴です。SNSでライブ配信を行いながら商品を販売する「ライブコマース」も注目されています。
コンテンツ投稿だけなら、実質的なコストがかからないのも大きな魅力の1つです。
コスト | ★★★★★ |
期待度 | ★★★☆☆ |
タイプ | 中・長期的施策 |
インフルエンサーマーケティング
SNSやYouTubeで活躍しているインフルエンサー(社会的に影響力のある人)を起用し、ブランドや商品とタイアップした投稿で、認知度向上や販売数増加などを狙っていくマーケティング施策です。
インフルエンサーには数万〜数百万人のフォロワーがいるため、施策のリーチ数を確保できるのが大きなメリットです。
インフルエンサーやSNSごとに特徴が異なるので、ブランドや商品にマッチしたインフルエンサーを厳選することが成功のポイントです。
コスト | ★★☆☆☆ |
期待度 | ★★★★☆ |
タイプ | 短期的施策 |
ブログマーケティング
WordPressなどでブログを構築し、継続的な記事投稿を通じて、Google検索などで露出を増やしていくマーケティング施策です。
中長期的な取り組みになるため、効果出現まで時間がかかりますが、「売れているECストア」は必ずといって良いほど独自のブログメディアを運営しています。
ユーザーの情報収集源の中心がGoogleやYahoo!である以上、ブログマーケティングの効果は絶大です。
コスト | ★★★★☆ |
期待度 | ★★★★★ |
タイプ | 中・長期的施策 |
メルマガマーケティング
Shopifyストアで会員登録しているユーザーに向けて、定期的にメルマガを配信するマーケティング施策です。
新規顧客を集客するというより、既存顧客リピート率をアップする施策だとイメージしてください。
また、ブログマーケティングと組み合わせて新規顧客の集客にも取り組めます。「会員専用」というクローズドな施策なので、ブランドの世界観に惹き込めるのがメリットです。
コスト | ★★☆☆☆ |
期待度 | ★★★☆☆ |
タイプ | 中・長期的施策 |
クチコミマーケティング
現代社会の消費者は「他の消費者のクチコミ」を重視しています。
したがって、Shopifyストアにクチコミ欄を設け、顧客のクチコミを集めれば、これも立派なマーケティング施策になります。
ただし、無償でクチコミを投稿してくれるユーザーは少ないので「クーポン配布」や「保証期間延長」などの特典を用意する必要があるので、コストがかかりやすいという特徴もあります。
コスト | ★★★☆☆ |
期待度 | ★★★★☆ |
タイプ | 中・長期的施策 |
UGCマーケティング
UGCとは「ユーザーが生成するコンテンツ」のことです。具体的にはSNSやブログなどの投稿を指します。
前述のように「他の消費者のクチコミ」を参照するユーザーが多い中、UGCはクチコミ以上に信頼性の高い情報として多くのユーザーに参照されています。
商品が実際に使われている写真やブランド・商品に対する言及など、こうしたUGCが多く作られる仕組みを作れると、高いマーケティング効果が期待できます。
コスト | ★★☆☆☆ |
期待度 | ★★★★★ |
タイプ | 中・長期的施策 |
リファラルマーケティング
リファラルマーケティングとは、いわゆる「紹介プログラム」を使った施策です。既存顧客が持つ交友関係を活用し、他のユーザーを紹介してくれた際の特典を用意します。
既存顧客が紹介してくれたユーザーは、ブランドや商品に対する興味関心度が高い傾向があるため、効率よくファン層を形成できます。
ただし、紹介特典を用意するのにコストがかかるので、投資対効果を見極めるのが肝心です。
コスト | ★★☆☆☆ |
期待度 | ★★★☆☆ |
タイプ | 中・長期的施策 |
YouTubeマーケティング
Shopifyの日本法人「Shopify Japan」は、2022年7月20日にYouTubeとパートナーシップを締結し、Shopifyを導入している企業等が、アプリストアにてGoogle連動アプリ「Googleチャネル」を導入することで、「YouTube ショッピング」を利用できるようになりました。
YouTubeショッピングを活用するには、Googleが定めた資格要件を満たす必要がありますが、「ライブストリーミング」・「動画の真下に商品欄を配置」・「ストアタブ」の3つの機能が利用できます。
月間20億人以上のユーザーを持つYouTubeと統合できるので、動画と連携した「ソーシャルコマース」対応を強化することができます。
動画制作や編集のコストはかかりますが、中長期的に取り組むことで大きなマーケティング効果が期待できます。
コスト | ★★☆☆☆ |
期待度 | ★★★★★ |
タイプ | 中・長期的施策 |
リスティング広告、SNS広告
GoogleやYahoo!などの検索エンジン、あるいは各種SNSで出稿できる広告を使ったマーケティング施策です。
検索キーワードやユーザー情報に合わせた配信設定が可能なので、ターゲットにピンポイントで訴求できるメリットがあります。
ただし、数あるマーケティング施策の中でもコストがかかり、運用難度も高いので豊富な知識とスキルが欠かせません。
コスト | ★☆☆☆☆ |
期待度 | ★★★★☆ |
タイプ | 短期的施策 |
景品付きイベントの開催
オンラインまたはオフラインで景品付きイベントを開催し、集客するマーケティング施策です。最近では、TwitterなどのSNSを活用したイベントも増えています。
ユーザーが楽しく参加可能なイベントを開催できれば効果的に集客できますが、盛り上がらない可能性もあります。入念なイベント計画と、関係者全員が熱量を持って取り組めるかが成否を分けます。
コスト | ★☆☆☆☆ |
期待度 | ★★★☆☆ |
タイプ | 短期的施策 |
チャットボット活用
Shopifyストア内にチャットボットを用意し、カスタマーサポートの対応力を向上させるマーケティング施策です。
チャットボットにより、お問い合わせに対する対応速度がアップすると、顧客満足度が上がり、ユーザーをファン化しやすくなります。
また、チャットボットを通じて得たお問い合わせ内容を、データとして蓄積・分析すれば、新しい顧客インサイト(洞察)を得て、さらなるマーケティングの最適化に取り組めます。
コスト | ★★★☆☆ |
期待度 | ★★★★★ |
タイプ | 短期的施策 |
Shopifyストアにおけるチャットボット活用は『【比較あり】Shopifyにチャットボットを導入するメリットとは?』にてご紹介しているので、興味がある方はご一読ください。
Shopifyマーケティングを成功させるポイント
最後に、Shopifyマーケティングを成功させる上で大切な3つのポイントをご紹介します。
短期施策と中・長期施策を組み合わせる
「コストがかからない」という理由から、中・長期施策だけに取り組むと効果出現までに時間がかかり、体力が先に消耗してしまう可能性があります。
Shopifyマーケティングでは、中・長期施策に加えて短期施策も組み合わせ、時には集客数を優先することも大切です。
施策ごとに目的と目標を明確にする
マーケティング施策ごとに現れる効果が違います。
また、SNSマーケティングでは、どのSNSを選択するか、インフルエンサーマーケティングなら誰を起用するかによっても効果が異なります。
適切なマーケティング施策を実施するためにも、まずは施策ごとに「目的と目標」を明確にし、効果を数値として可視化するためのKPI(重要業績評価指標)設定も行いましょう。
クチコミが広がる仕組みを用意する
SNSが普及した現代マーケティングでは、クチコミの重要性が高く、「良いマーケティング」を行なっているShopifyストアはクチコミが広がる仕組みを上手に作っています。
まずは、Shopifyストアでクチコミ欄を設置し、クチコミを集めるマーケティング施策を行いましょう。
その上で、SNSなどでクチコミが広がる仕組み(例:Twitter投稿で300円OFFクーポン)を考え、より多くのユーザーにブランドや商品を認知してもらえる環境を整えてください。
まとめ
本記事では「今やるべきShopifyマーケティング11選」や施策ごとのコスト、期待度などをご紹介しました。
集客は、すべてのShopifyストアにとって最大の課題です。本記事でご紹介した11のShopifyマーケティングを参考に、自身のShopifyストアで取り組むべきマーケティング施策について考えてみてはいかがでしょうか。
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VRSHOPiiは、お手持ちのスマートフォンに、3Dモデルを作成できるMatterportアプリをインストールして、デジタル化したい空間を撮影し、Shopifyの管理画面にて3Dモデルを読み込み、設定作業をすることで「バーチャルストア」を構築できます。
バーチャルストアは、画像(オブジェクト)や動画で、商品情価値を視覚的に訴求することができるので、ユーザーにブランドの世界観をより深く認識してもらう事が可能です。
ストア内の商品画像(オブジェクト)にGoogle Analyticsを連携することができ、ユーザーがよく見ている商品など、データ分析にも役立てることができるので、新しいマーケティング施策としても効果的です。
また、当社では「SEO集客支援」も行っており、ご興味ある方を対象に「現状分析&競合分析」資料を無償でお作りしています。
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