D2C(ダイレクト・トゥ・カスタマー)とは、企業と顧客の直接的なつながりを重視したビジネススタイルです。
卸・小売を通さずに商品を直接販売することにより、顧客とコミュニケーションを取りながら、ブランドに引き込む戦略を取ることができます。
本記事では、そんなD2Cトレンドの「今とこれから」についてご紹介します。
市場拡大が続くD2Cでは、今何が流行っているのか?これから何が流行るのか?D2Cトレンドを知り、ビジネス戦略に取り入れてみてはいかがでしょうか。
D2Cがトレンドとなっている理由
D2Cがトレンドになっている理由には、3つの大きな変化が背景にあります。
1つずつ解説していきます。
情報流通の変化
スマートフォンとSNSが本格的に普及したことにより、顧客は好きな時に欲しい情報を入手できる環境が整いました。
マスメディアが主流だった時代とは違い、企業が顧客に直接情報を届けられる環境が整ったため、今ではD2Cへの参入障壁が下がっています。
顧客ニーズの変化
従来は、商品が持つスペックなどの機能的価値が重視されていました。それが、SNSの普及に伴い、情緒的価値を重視するようになります。
ユニークな体験や、ブランドごとの世界観を楽しみたいと考える顧客が増えたことにより、D2Cに注目が集まるようになりました。
関連記事:規模3兆円!D2C市場が拡大し続ける理由とこれからの展望
ビジネスモデルの変化
商品中心のビジネスからサービス中心のビジネスに変化し、サブスクリプションビジネスが対等するようになりました。
商品をモノではなく、サービスとして販売するサブスクリプションとD2Cは相性が良いため、D2Cに着目する企業が増えていきました。
参考事例で知るD2Cトレンドの今
現在のD2Cビジネスにおいては、4つのトレンドがあると考えられます。
ここでは、そのトレンドを1つずつ解説するので、自社商品に合いそうなD2C戦略を考えてみてください。
マイクロD2C
マイクロD2Cとは、ECサイトを中心としてマイクロブランドが顧客へ商品を直接販売するビジネスです。
ECサイトが簡単に作れる時代となったことで、個人レベルでD2C市場へ参入することができます。
例えば、「100本のバラ専門店」というECサイトでは、完全受注生産にて、上質なバラだけを集めたバラの花束を商品として提供しています。
「KOHINA」というECサイトは、低身長女性をターゲットにファッション商品の販売・提案を行っています。
大手ECサイトとは異なりビジネスの規模は小さいものの、一部の顧客をファン化しやすいというのがマイクロD2Cの特徴です。
インフルエンサーD2C
インフルエンサーD2Cとは、社会的影響力のあるインフルエンサーを起点としてD2Cブランドを立ち上げるビジネスです。
一定数のファンが付いているインフルエンサーなら、早期段階での売上が見込めます。
例えば、「Gi オンラインショップ」というECサイトでは、ストレッチ系YouTuberとして活躍する運営者が、ストレッチ関連のオリジナル商品を販売しています。
「ZOA」というECサイトでは、元プロレスラーでハリウッド俳優のドゥウェイン・ジョンソンが立ち上げたD2Cブランドであり、本人がプロデュースしたエナジードリンクを販売しています。
一般的にインフルエンサーD2Cは、インフルエンサー本人がD2Cブランドを立ち上げますが、今後は企業とインフルエンサーが協業してインフルエンサーD2Cを実施するケースが増えるかもしれません。
AR・VRソリューション
AR(拡張現実)やVR(仮想現実)の技術を活用することで、D2Cブランドに新しい情緒的価値を取り込むことができます。
例えば、当社が運営する「MARIANA OCEAN」では、VRソリューションの「VRSHOPii(VRショッピー)」とShopify(ショッピファイ)を連携し、バーチャル店舗でD2Cブランドの世界観に深みを出しています。
顧客は、マリアナ諸島の美しい海を堪能しながら、AIチャットボットを利用してショッピングを楽しめます。
▼VRSHOPii マンガ動画▼
※画像をクリックすると動画が再生されます。
サブスクリプション
サブスクリプションは、今後も引き続きD2Cトレンドとして注目すべき分野です。
今では、映画や音楽などのVODサービスに限らず、ファッション・グルメ・美容・コスメ・コンタクトレンズ・おもちゃなど、あらゆる商品がサブスクリプションとして提供されています。
D2Cブランドとサブスクリプションを組み合わせると、顧客ニーズを把握する情報基盤が整い、商品を継続的にアップデートできます。
より顧客ニーズを満たす商品を提供することで、ファン層を大きく拡大できるかもしれません。
2022年下半期以降に期待大のD2Cトレンド
これからのD2Cトレンドは、新しい技術を取り入れながら変化していくことが予測されます。
ここでは、2022年下半期以降に期待されているD2Cトレンドをご紹介します。
D2A(Direct to Avatar)
2022年の大きな話題となっているのが、D2A(ダイレクト・トゥ・アバター)と呼ばれるビジネスです。
アバターとは、VR技術とコンピューターネットワークによって構築された仮想世界である「メタバース」の中で、ユーザーが操作するキャラクターのことです。
自分に似せたアバターを作り、メタバースの中を自由に行き来しながら、ゲームや他のユーザーとのコミュニケーションを楽しむことができます。
このアバターに対して、デジタル制作した商品を販売するのがD2Aです。
ナイキなどの有名ブランドも既に参入しており、ファッション商品を中心にD2Cトレンドとしての期待が集まっています。
NFT(Non-Fungible Token)
NFTは、日本語で「非代替性トークン」という技術です。
わかりやすく説明しますと、絵画や直筆サインなど、代替性を持たない商品をデジタルで流通させるための技術を意味します。
最近では、Twitter創設者のジャック・ドーシーが行った一番最初のツイートが、NFTとして3億円で落札されたニュースが話題になりました。
NFTを利用することにより、世界中のデジタルアーティストがD2Cを立ち上げられるようになり、D2Aとの連携などに注目が集まっています。
トレンドから見るD2Cビジネスを成功させるポイント
D2Cビジネスを成功させるためには、まず3つのポイントを押させる必要があります。
D2Cの基本となるため、参考にしてみてください。
豊富なチャネルで接点を持つ
D2Cビジネスでは、デジタルとリアルのあらゆる場面において、一貫性のある体験を提供する必要があります。
したがって、ECサイトだけでなく、SNSや実店舗など、豊富なチャネルを作って顧客との接点を設けなければいけません。
顧客との対話を大切にする
1つひとつのチャネルでは、顧客との対話を大切にするのがポイントです。
とりわけSNSでは、顧客から寄せられる、いいねやコメントに対する反応が重要となります。
顧客との対話を通じて、商品に関する貴重な意見を得られたりもするため、情報収集としても活用してみましょう。
ユニークな付加価値を提供する
D2Cビジネスでは、他にはないユニークな付加価値(商品が持つ特別な価値)を提供する必要があります。
MARIANA OCEANならバーチャルストア、KOHINAなら低身長女性向けのファッションなど、他にはない付加価値がD2Cブランドの世界観にファンを引き込む要因となります。
まとめ
本記事では、D2Cトレンドの「今とこれから」、D2Cビジネスを成功させる3つの基本ポイントをご紹介しました。
D2Cは、これからも成長が期待されている市場です。ECサイトを簡単に構築できるサービスが整った現代において、D2Cは誰もが参入できます。
この機会に、自社商品に新しい付加価値を加えながら、D2C市場への参入を検討してみてはいかがでしょうか。
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バーチャルストアは、画像(オブジェクト)や動画で、商品情価値を視覚的に訴求することができるので、ユーザーにブランドの世界観をより深く認識してもらう事が可能です。
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