近年、様々な業界で「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」と呼ばれる、デジタル戦略への取り組みが行われており、伝統工芸にもその力が必要となっています。
国内での伝統工芸品の売上は、生活スタイルの変化や、安価な大量生産品の流通により、年々減少傾向にありますが、岩手県の工芸品「南部鉄器の鉄瓶」がヨーロッパで人気となったり、海外で成功する例も出てきています。
デジタルの力を借り、国内外へ発信できる環境を整えることで、伝統工芸における危機的な状況を打破し、新たな販路を確立できる可能性があります。
本記事では、これからの伝統工芸に欠かせないDX戦略と、主なデジタル技術について解説していきます。
伝統工芸にDX戦略を取り入れるメリット
DXとは、「デジタル技術やデータを駆使した大きな変革」のことです。
単に、ITシステムを導入するのではなく、先進的なデジタル技術やデータを駆使することで、商品やサービスの価値、ビジネスモデル、顧客体験などを大きく変える活動を指します。
では、伝統工芸にDX戦略を取り入れると、どの様なことが起こるのか、代表的なメリットをご紹介します。
新しい付加価値を生み出せる
伝統工芸が作りだす品々は、独自性の強いものばかりですが、機能面・コスト面で大量生産品に負けてしまっている部分も、多からず存在します。
そうした伝統工芸において、ユーザーが親しみを持てるように製作過程などをオンライン上で発信したり、サブスクリプションサービス(定期購買)を始めてみたり、デジタル技術を駆使することで、新しい付加価値(商品が持つ特別な価値)を作り出せるかもしれません。
安定的な商品作りが可能になる
基本的に、職人の手作業によって作られる伝統工芸品ですが、デジタル技術とデータを駆使すれば安定的な商品作りが可能になることがあります。
マーケティング効果が高まる
DX戦略は、伝統工芸に限らず、様々な産業でトレンドになっている話題です。したがって、「伝統工芸でDX戦略に取り組んだ」というだけで話題性があり、マーケティング効果も生まれます。SNSでの情報発信を続ければ、情報が広く拡散され、費用対効果の高いマーケティング施策を実施できるかもしれません。
伝統工芸のDX戦略で役に立つデジタル技術
伝統工芸のDX戦略では、どのようなデジタル技術が使われているのでしょうか?
ここでは、代表的な4つのデジタル技術をご紹介します。
多言語ツール
伝統工芸は日本文化の魅力も反映しており、その神秘的で魅力的な要素が海外から注目されています。
伝統工芸品をECサイトなどのオンライン上で販売したいと考えた時、多言語ツールを使用することで、外国からの顧客と円滑なコミュニケーションが可能となり、国際市場へのアクセスが向上します。
また、商品説明や販促資料を複数の言語に翻訳できるため、商品情報の拡散が容易になり、世界中の潜在的な顧客にアプローチできます。
さらに、多言語ツールを活用することで、その国の文化や価値観に合ったアプローチが可能となり、信頼性を高め、国際市場での競争力を向上させ、伝統工芸品ビジネスの成長を促進します。
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VR(仮想現実)
VRとは、デジタル空間に仮想的な世界を作りだすデジタル技術です。主に伝統工芸のマーケティングなどで活用することができ、今までにない「新しい顧客体験」を提供できるというメリットがあります。
VRを用いれば、伝統工芸が織りなす魅力的な世界を、視覚的に届けることができます。
以下の記事では、VRを使った接客についてご紹介していますので、VRを活用したDX戦略について知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
関連記事:VRを活用したWeb接客で商品の魅力を伝えられる?リード獲得について解説!
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AR(拡張現実)
ARとは、スマートフォンやタブレットなどのデバイスを通じて、現実空間にデジタルデータを投影するデジタル技術です。ユーザーにとって伝統工芸品を含め、商品のデザインやサイズ、カラーは自宅にマッチするか?という疑問は、購入にあたっての大きな課題になります。
そうした際に、ARを活用すれば、デバイス越しに確認できるため、商品購入の後押しができます。
以下の記事では、ARを使ったECサイトの事例を紹介しています。
関連記事:CV(コンバージョン)改善!Shopifyで3Dモデルを活用するメリットとは
3Dスキャナー
3Dスキャナーは、特殊なセンサーを搭載した機器で対象物をスキャンすることで、3Dデータを作り出すことができます。職人技と呼ばれるような伝統工芸品をスキャンすれば、細部に至るまでデータを測定でき、3Dプリンターでそれを再現可能です。
3Dスキャナーを用いて伝統工芸品を細かく分析すれば、難しい技術伝承課題を解決できるかもしれません。
短期的に取り組める伝統工芸のDX戦略とは
DX戦略の取り組みは、基本的に中長期的なものとなりますが、「今すぐDX戦略を取り入れたい」という方も多いと思います。
そこで、ここでは短期的に取り組めるDX戦略についてご紹介します。
ECサイトの構築・運営
ECサイトの構築・運営は、伝統工芸に限らず小売業界の基本的なDX戦略です。ゼロから構築するケースもありますが、近年ではEC構築サービスを活用して、簡単に作るのが主流となっています。
例えば、Shopify(ショッピファイ)というEC構築サービスなら、月額29ドル(約3,500円)〜でECサイトの構築・運営が可能です。
バーチャルストアを作る
バーチャルストアは、ECサイトよりも視覚情報が増え、商品の魅力を最大限にアピールできる、今注目のコンテンツです。
バーチャルストアを制作するにあたって、様々なサービスがありますが、当社が提供する「VRSHOPii(VRショッピー)」は、バーチャルストアだけでなく、AIチャットボットや多言語対応といった機能など、総合的なEC機能を加えることができます。
D2Cビジネスを開始する
D2Cとは「ダイレクト・トゥ・カスタマー(消費者に直接)」の略であり、メーカーから消費者に直接商品を届ける仕組みや、そうしたビジネスを指します。
ECサイトやバーチャルストアを駆使して、D2Cビジネスを始めて、普段は聞くことができないユーザーの声を収集しながら、伝統工芸に様々な意見を活かすことができます。ブランディング(ブランドの構築)も行いやすいので、ファン層の形成に効果的です。
越境ECで海外進出する
越境ECとは、海外向けに商品を販売するECサイトのことです。日本の伝統工芸は海外での評価が高いため、積極的に実施したいDX戦略の1つとなっています。
『ECサイトの構築・運営』でご紹介したShopifyには、越境EC機能が標準搭載されているため、特別な作業をしなくても海外向けに伝統工芸品を販売する体制が整います。
まとめ
本記事では、伝統工芸に欠かせないDX戦略と、主なデジタル技術について解説しました。伝統工芸においても、デジタル技術やデータ活用を用いることで、良い変化をもたらしてくれます。
近年、日本の伝統工芸品は、繊細な作りや品質の高さが評価され、海外でも注目されているので、幅広い情報発信と販売ができる「越境EC」は、欠かせないDX戦略となるのではないでしょうか。
当社では、新しい顧客体験として注目されている「バーチャルストア」を、簡単に構築できるShopifyアプリ「VRSHOPii(VRショッピー)」を提供しています。
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VRSHOPiiは、お手持ちのスマートフォンに、3Dモデルを作成できるMatterportアプリをインストールして、デジタル化したい空間を撮影し、Shopifyの管理画面にて3Dモデルを読み込み、設定作業をすることで「バーチャルストア」を構築できます。
バーチャルストアは、画像(オブジェクト)や動画で、商品情価値を視覚的に訴求することができるので、ユーザーにブランドの世界観をより深く認識してもらう事が可能です。
コンテンツとしての楽しさに加え、MAツールも搭載しているので、新しい顧客体験の提供や、多言語対応もしているので、海外での伝統工芸品販売をお考えの方にもおすすめですので、ぜひ検討してみてください。
また、当社では「SEO集客支援」も行っており、ご興味ある方を対象に「現状分析&競合分析」資料を無償でお作りしています。
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