お役立ちラボ

2024年3月20日

日本語を学ぶ外国人への教え方は?実習生と留学生の違いについてもご紹介!


日本語学校の在籍者数は、長期間行われていた水際対策によって激減し、教育現場における影響は根深いものでした。

しかし、2024年には、学生数も少しづつ戻ってきて、教育現場の立て直しと環境構築を模索しています。

ここでは、日本語学校に通う外国人学生への「日本語の教え方」や、教育現場のお悩み解決法について、ご紹介していきます。

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日本語を学ぶ外国人への教え方

日本語は、世界で話されている言語の中でも、非常に複雑であることから、習得難易度が高いと言われています。

ここでは、日本語学校で働く職員向けに、日本語を学ぶ「外国人学生への教え方」について、わかりやすくご紹介していきます。

主語・述語・目的語を省略しない

日本語の主語は、体言(名詞・代名詞)+助詞(「は」「が」「も」「の」など)で成り立っていますが、普段の会話では無意識に省略されてしまいがちです。

そのため、外国人学生は、授業やテキストで学ぶ文法と、実生活で必要な省略された会話に戸惑います。

主語を省略した会話は、話の流れを理解する応用力も必要になるので、学生にとっては難易度の高いコミュニケーションとなります。

従って、外国人学生には、主語や述語・目的語を省略せずに、会話のプロセスに則って順に進めることが大切です。

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接続詞の乱用を避ける

日本語は、接続詞を使うことによって、一文が長くなってしまうため、外国人学生にとって複雑になりがちです。

そのため、外国人学生には、一文を長くした複雑な文章よりも、接続詞を避けて、二文などにすることで理解度が高まります。

接続詞の使用は、ある程度の日本語能力を取得している学生向けで、初歩的なところから学習している場合には、文章を区切って短くした会話が効果的です。

オノマトペ(擬音語・擬態語)を控える

日本語には、擬音や擬態を用いて表現する言葉(オノマトペ)が存在するため、動物の鳴き声や人の心情が、よりリアルに伝わりやすくなっています。

一方で、英語などには、日本語特有のオノマトペである「ドキドキ」や「バクバク」といった、心臓の高鳴りを表現するリアルな言葉が存在しません。

そのため、外国人学生の前では、母国語に置き換えることができないオノマトペ(単語)を控えて、臨場感のある会話よりも、翻訳可能な単語を用いることが大切です。

外国人に壁を感じさせない日本語の教え方

外国人学生の悩みは、語学力に応じて変わりますが、日本語学校に通っている学生は、日常生活を中心に、日本語の能力を培いたいと思って入学します。

しかし、外国人学生の中には、学内においても言葉の壁を感じてしまうと、孤立感や寂しさを抱きやすくなります。

ここでは、日本語学校に通う生徒と学校関係者が、言葉の壁を感じない「コミュニケーション方法(教え方)」について、ご紹介していきます。

言語学習アプリの使用

外国人学生は、母国とは異なる習慣やマナー問題をはじめ、日本語の言語スキルのみならず様々な課題が発生します。

例えば、日本語学校には、全ての言語に対応できる職員が必ずしも常駐しているわけではないため、限定されてしまうことも少なくありません。

そのため、外国人学生は、コミュニケーションに対して不安を抱きやすく、孤独感を感じることもあります。

そこで、言語学習に特化したアプリは、教育環境の向上を促進したり、日常生活に対する疑問を解消することが可能です。

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画像(絵)の使用

日本語がわからない外国人学生には、間接法を用いて説明すると誤解などが少なく、手短に意思疎通を図ることができます。

しかし、日本語には、公用語である英語にはないものも存在するため、置き換えて説明することが難しい場合があります。

例えば、日本には、フルーツに「梨」が存在しますが、アメリカなどでは梨が販売されておらず、洋梨である「ラフランス」が似ている品種となります。

そのため、英語では、ラフランスを「pear」と言いますが、姿形・味が異なる梨の場合は「Japanese pear」と表現されるため、言葉だけではなかなか伝わりません。

そこで、外国人学生には、視覚から具体的な情報を収集してもらうと、正しく理解してもらうことができるので、画像や絵を使った教え方は効果的です。

間接法を用いる

間接法は、外国人学生の母語を用いながら日本語を教えていく方法で、難しい文法に対する説明が伝わりやすく、わからないことに対する質問内容も理解しやすい教え方です。

対して、授業を行う際には、母語を用いずに日本語で日本語を教える「直接法」というやり方もあります。

直接法は、間接法よりも難易度が高い授業になるので、授業展開が遅くなったり、コミュニケーションが円滑に進まず、誤った習得のままになってしまうことも珍しくありません。


画像出典:「外国人に役立つやさしい日本語教材」

ジェスチャーを用いる

日本語は、助詞をどのように使うかで、意味合いが大きく変わってくるため、すごく難しいと言われています。

日本人は、何気なくこれらの助詞を習得していますが、1から日本語を学習する外国人学生にとっては複雑です。

そこで、助詞などは、実際の動き(ジェスチャー)や、対象物がどのような状況なのかを理解してもらいながら教えると、伝わりやすくなります。

遠回しな表現(お察し)を避ける

日本人は、空気を読むという文化があるため、実際に思っていることをストレートな言葉で伝えるのではなく、相手を思い遣って遠回しな表現(お察し)で会話をします。

しかしながら、外国人学生の多くは、Yes・Noとハッキリした意思表示で生活してきたため、どういう意味で捉えたら良いのか迷いが生じます。

そのため、外国人学生には、遠回しであったり曖昧な表現は避けて、ストレートに伝えていくことが大切です。

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日本語を学んでいる外国人学生の違い

日本語を学ぶ外国人学生は、留学生のみならず、技能実習生や日本語学校に通う人など様々です。

ここでは、日本語を学ぶ「外国人学生の違い」について、わかりやすくご紹介していきます。

留学生

留学生は、母国を長期間(一定期間)離れて、他国の大学や専門学校・語学学校などの教育機関に進学する学生のことです。

そのため、留学の目的は、母国とは異なる文化や言語環境で学び、現地人との交流を通じて、新たな経験や価値観を育てることです。

留学生は、留学希望の学校から発行される「入学許可証」により、留学ビザの取得が可能となって、長期間の滞在が実現します。

一方で、留学ビザでの在留資格では、就労が許可されていないため、日本で働きたい場合には、入国管理局から「資格外活動の許可」を得る必要があります。

留学生は、資格外活動の許可を得られると、週28時間以内の勤務を遵守することで、アルバイトが可能になります。

しかし、資格外活動の許可が得られなかった場合は、アルバイトをすることができず、仮に隠れて就労してしまうと違法になるので要注意です。

日本にいる在留外国人数の内訳データ

令和5年(2023年)6月末=3,223,858人 前年比約4.8%増加

外国人留学生=305,916人 前年から5,278人増加

出典:令和5年6月末現在における在留外国人数について / 出入国在留管理庁

実習生

実習生は、就労制限のある留学生とは異なり、日本人労働者と同じような法令が適用され、労働基準法に則った雇用となるため、社会保険への加入などが必須になります。

実習制度は、日本政府によるもので、我が国の技術(技能)や知識を、経済・開発の発展が遅れている発展途上国で暮らす「若者を中心とした労働者の人材育成に協力」することです。

実習生は、我が国で一定期間働きながら技術(技能)や知識を習得し、母国に還元することが期待されます。

一方で、日本では、少子化問題と共に人材不足が深刻化しているため、実習生の受け入れは、労働力の確保にも繋がっています。

実習生が働く業種は、農業・漁業・建設業などの現場が多く、日本の働き方や語学についても教育を受けながら、必要な技術(技能)や知識を学びます。

日本にいる在留外国人数の内訳データ

令和5年(2023年)6月末=3,223,858人 前年比約4.8%増加

技能実習生=358,159人 前年から33,219人増加

出典:令和5年6月末現在における在留外国人数について / 出入国在留管理庁

外国人学生に対する日本語の教え方【敬語編】

日本語には、他者と会話をする上で欠かせない「敬語」が存在し、大きく分けると3種類存在します。

敬語を用いた会話には、敬意を払う相手によって「尊敬語」・「謙譲語」・「丁寧語」を使い分ける必要があります。

ここでは、日常生活や目上の方と会話をするビジネスシーンで大切な「敬語」の教え方について、詳しくご紹介していきます。

尊敬語

尊敬語は、漢字の如く「自分より身分の高い相手を敬う」敬語であり、動作の主体となる人物が「先生」や「上司」など、目上の方と会話をする際に使います。

使い方としては、主語(先生や上司)に続く動詞に「〜れる」や「〜られる」をつけたり、状態を説明する形容詞に「お」や「ご」を添えることで、相手を敬うことができます。

謙譲語

謙譲語は、漢字の如く「自分よりも相手に譲る(自分が謙る)」敬語であり、尊敬語と同じく「目上の方や敬意を払う相手」との会話で使いますが、動作の主体は自分になります。

使い方としては、主体となる自分の立場を下げることによって、相手を立てることができます。

謙譲語は、自分の動作に「お」や「ご」を加えるだけではなく、言葉を言い換える必要があるため、尊敬語よりも苦手意識を持たれやすいです。

そのため、謙譲語を覚える際には、言い換えが必要な言葉に対して「よく使う言葉の一覧表」を作成しておくと効果的です。

丁寧語

丁寧語は、漢字の如く「相手との会話を丁寧にする」敬語であり、尊敬語や謙譲語よりも堅苦しさがないため、日常的に使うことができます。

使い方としては、語尾に「です」「ます」を加えるだけなので、相手や立場によって言葉を言い換える必要がありません。

また、丁寧語は、名詞に「お」や「ご」を加える「美化語」と呼ばれるものがあり、上品な言葉遣いになります。

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外国人学生に対する日本語の教え方【助詞編】


日本語には、他の言葉に付属するだけで、活用のない(それだけでは意味のわからない)単語に「助詞」があります。

助詞は、別名「付属語」とも呼ばれ、自立語のあとに付属して意味を成したり、相互関係を表す働きをしています。

ここでは、自立語の意味や相互関係を表す「助詞」の教え方について、詳しくご紹介していきます。

格助詞

格助詞は、体言(名詞・代名詞・数詞)に付属することで、会話の中で他の言葉との関係性を表す働きをしています。

格助詞には、主語・連体修飾語・連用修飾語を作ったり、体言の代用や並列の関係を表すことができるため、会話全体の中で重要な意味を持ちます。

格助詞の種類(例)

が・を・に・へ・と・より・から・で・や・の・まで

接続助詞

接続助詞は、用言(動詞)や用言に準ずる言葉(助動詞)に続いて、前後の会話の意味(関係性)を表す働きをしています。

接続助詞には、順接・逆説・並列・補助の働きを持っており、会話全体の中で重要な柱となっています。

接続助詞の種類(例)

ば・と・から・て(で)・が・ても(でも)・けれど(けれども)・のに・ながら・し・たり(だり)・ので・ところで・ものの・つつ

副助詞

副助詞は、前の言葉を強調したいときや、並列・限定・類推・添加・例示・程度・不確か、などの意味を表す働きをしています。

副助詞には、会話に意味を添えることができたり、体言(主語)・用言・助動詞・助詞にも使うことができます。

副助詞の種類(例)

は・も・こそ・さえ・しか・でも・だけ・まで・ばかり・ほど・など・か・だって・くらい(ぐらい)・なり・やら・ずつ

終助詞

終助詞は、文末で使われる助詞で、願望・感動・禁止・反語・詠嘆などの意味を表すため、話し手の細かな心情を表現します。

終助詞には、会話に意味を添えることができたり、体言(主語)・用言に続いて文末にだけ用いられます。

終助詞の種類(例)

さ・か・な(なあ)・の・とも・よ・な・わ・ね(ねえ)・よね・ぞ・や・かな・が・かしら

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まとめ

本記事では、日本語を学ぶ外国人学生への教え方を中心に、学校関係者と学生がストレスを感じない「コミュニケーションツール」をご紹介してきました。

当社では、外国人学生が学校生活のみならず、日常生活で感じる多角的な質問に対して、迅速に対応(回答)できる「留学アシスト(AIチャットボット・音声翻訳ツール・チャット翻訳・AI通信機)」を提供しています。

留学アシストには、日本語学校・大学・専門学校などの教育関係者様が、事務作業を効率的に行える機能も備わっています。

留学アシストは、教育環境の向上と共に、外国人学生の日常生活をサポートするツールになっており、学生の満足度も期待できます。

ご不明点・ご相談ごとについては、下記の「オンライン予約」よりご予約いただければ、当社スタッフからサービスのご案内をさせていただきます。
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