AIチャットボットは、新型コロナウイルス感染症の拡大を機に、様々な企業が業務縮小を目指す中で、問い合わせ窓口の対応件数を、効率よく削減できるツールとして注目されるようになりました。
特に、AIチャットボットは、LINEなどの身近なチャットツールとも連携できるため、ユーザー側にとっても利便性が高く、満足感を得られる対応を可能にします。
さらに、AIチャットボットは、OpenAI社が開発した「ChatGPT」の出現によって、今まで以上に、自然な会話を実現し、企業固有の情報を学習させることで、誤回答などを防ぎながら精度の高い回答を可能にします。
ここでは、おすすめのAIチャットボットや、会話の作り方・使い方について、詳しくご紹介していきます。
AIチャットボットとは
AIチャットボットとは、テキスト会話をリアルタイムで行う「チャット」と、ロボットによる自動化「ボット」を組み合わせた言葉で、人工知能(AI)技術を用いて開発された自動応答プログラムのことです。
AIチャットボットは、人間によって、予め機械学習(設定)されたルールに従って、自動的に対応を行っていくため、精度の高い回答を提供できます。
昨今、AIチャットボットの導入は、カスタマーサポートセンターの一次対応のみならず、様々な分野で利用されており、情報収集(アンケート機能)・予約管理・ネットショッピング・案内などで使われています。
また、今話題のOpenAI社が開発した「ChatGPT」は、AIチャットボットと連携することができるので、今までよりも情報量の多い回答を実現します。
AIチャットボットの性能を高めるGPT-4o
GPT-4oは、OpenAIが発表した新たな「AIモデル」であり、今まで以上に情報の処理能力を高速化します。
これによって、AIチャットボットは、応答速度が早くなるだけではなく、今までよりもさらに、ストレスを感じにくい「ユーザー体験」を提供できます。
加えて、GPT-4oは、従来よりもトークン数が減少したことで、かなり安く「ChatGPT API」を利用できるようになりました。
そのため、AIチャットボットは、GPT-4oを活用することで、お手頃になりながらも、より心情を理解した「適切な応答(情報提供)」を実現します。
【GPT-4oの特徴】
- トークナイザーの改善→多くの言語でトークン数が減少→処理速度の改善
- ChatGPT APIの価格が安価になる(APIの利用料はトークン数に応じた金額)
- 処理できる文章の増加(トークン数の減少によって)
- 音声や画像認識の速度と精度が改善
※トークナイザー:処理できるデータにテキストを変換すること
【GPT-4oの活用法】
GPT-4oは、精度の高い画像認識によって、支払明細書や不在票の内容も理解することができます。
そのため、GPT-4oは、AIチャットボットと連携することにより、撮影して送られてきた問い合わせにも、個別に対応することが可能になります。
これは、窓口業務に匹敵する対応になり、AIの機械的なイメージから、人間的な応用力・対応力のある回答を実現します。
AIチャットボットの種類
近年、チャットボットは、予約サイトへの導入も増えてきているため、認知率も向上しており、私たちの日常生活でも使われています。
特に、チャットボットには、業務効率化の促進や機会損失を防止するなど、様々な効果があるため、利用用途や目的に応じて使い分けられています。
ここからは、チャットボットの導入を検討する際に、知っておきたい「種類」について、詳しくご紹介していきます。
機械学習(AI)型
機械学習(AI)型は、AIチャットボットとも呼ばれており、事前に会話内容を人間から学習されているタイプです。
AIチャットボットは、24時間体制で効率的に対応できるため、質問に対する回答を人間よりも迅速に行えます。
そのため、AI型のチャットボットは、顧客の興味や関心を引き出しながら、適した商品(サービス)を紹介することができるので、販促としても利用されています。
AIチャットボットは、事前学習に基づいて正確な対応を可能にするため、多くの企業で導入されています。
訪日外国人観光客向けのレンタカー予約サイト「COOCOM(クーコム)」
画像出典:クーコム 株式会社
クーコム 株式会社は、訪日外国人観光客向けのレンタカー予約サイトを運営しており、インバウンドの復活に伴って、多言語での問い合わせ対応に特化した「AIチャットボット」を導入しています。
AIチャットボットは、株式会社 ObotAIの「ObotAI」を導入し、英語・韓国語・中国語(繁体)・タイ語に対応しています。
ObotAIは、日本語が堪能な外国籍(ネイティブ)スタッフによって、AIデータが更新(監修)されているので、精度の高い機能を安価で提供しています。
また、AIデータの更新は、自社スタッフが行っていることから、価格帯の満足感のみならず、迅速な対応にも安心感があります。
ルールベース(シナリオ)型
ルールベース(シナリオ)型は、事前に人間が決めたルール(シナリオ)通りにしか、質問と回答が行われないタイプです。
そのため、シナリオ型のチャットボットは、柔軟性に欠けており、会話というよりも機械的に感じられやすく、問題解決まで辿り着かないことがあります。
しかし、シナリオ型のチャットボットは、AIを搭載していないため、コストを抑えられるので、導入に対するハードルを下げることができます。
有人対応型
有人対応型とは、機械学習(AI)型や、ルールベース(シナリオ)型のような「自動応答システム」とは異なり、人間がチャットを介して回答を行うタイプです。
そのため、有人チャットは、人間との会話になるので、イレギュラーな問い合わせにも回答できたり、より細やかな個別対応を可能にします。
しかし、有人対応型の場合は、回答可能な時間帯が営業時間内であったり、処理速度にも限界があるため、AIチャットボットとの使い分けが効果的です。
特に、人間による対応は、ユーザーへの安心感にも繋がり、具体的なサポートを受けることも可能です。
AIチャットボットおすすめ25選
ここまでは、AIチャットボットに関してや、導入を検討する際に知っておきたい「種類」について、解説してきました。
ここからは、ChatGPTに連携済み・未連携のAIチャットボットに関する「おすすめツール」を、詳しくご紹介していきます。
ObotSERVE
画像出典:ChatGPTを組み込んだAIチャットボット「ObotSERVE」
ObotSERVEは、自社サービスの多言語AIチャットボット「ObotAI」に、今話題の「ChatGPT」とAPI連携したことで、今まで以上に情報量が多く、レベルの高い会話を可能にしました。
ObotSERVEは、質問に対して端的な回答ではなく、詳しい情報を提供してくれるため、検索サイトを開かなくても、会話内で疑問点を解決することができます。
しかし、ChatGPTは、誤回答やプライバシーに関することで懸念されることも多く、導入へのデメリットが大きすぎると注視されています。
そこで、ObotSERVEでは、企業固有の情報を正確に回答できる技術を独自開発し、エクセルやGoogleスプレッドシートから、簡単にチャットボットデータを更新することで、人間よりも高度な対応(回答)を可能にしています。
ObotSERVEを提供する「ObotAI」とは?
・12言語に対応:日本語/英語/中国語(繁・簡)/韓国語/タイ語/インドネシア語/ベトナム語/ネパール語/ウクライナ語/ロシア語/ポルトガル語
・充実したサポート
・自治体への導入実績多数:国土交通省/厚生労働省/茨城県/千葉県/神奈川県/福井県/静岡県/富山県/仙台市健康福祉局保健所 他
・病院への実績:東長崎駅前内科クリニック/きつかわクリニック 他 詳しくはこちら
・Google Cloud Platformを利用(セキュリティの暗号化)
・通信の暗号化(HTTPS)
・運用の保守体制(監視ツールでアプリケーションの動作確認や障害発生時には自動アラート発動)
【ChatGPTとの連携】対応済み
【お問い合わせ】
サービスに関するお問い合わせ・資料請求【株式会社 ObotAI】
岡山県岡山市「定額減税補足給付金(調整給付)」有人チャット
岡山市では、インターネットでのお問い合わせ窓口として、多言語対応の有人チャット「翻訳チャット」を導入しています。
翻訳チャットは、オペレーターである市の職員が、多言語でのお問い合わせに対して、翻訳機能等を使用することなく、リアルタイムで回答をしています。
オペレーターは、翻訳された状態でお問い合わせ内容が見れたり、日本語での回答を即座に多言語へ変換できるため、業務効率化を促進しています。
【使用例】
営業時間内→「翻訳チャット」でオペレーター(人)が直接対応
営業時間外→「ObotSERVE」でAI(企業固有の情報を学習したChatGPT)が自動対応
※翻訳チャットはLINEとも連携可能で月額2万円から利用できるサービス
【オペレーター画面】
【翻訳チャットの紹介動画】
【翻訳チャットの活用方法】
資料ダウンロード
【お問い合わせ】
サービスに関するお問い合わせ・資料請求【株式会社 ObotAI】
Smart Robot
画像出典:AIチャットボットサービス SmartRobot【24時間365日自動応答!】/ 株式会社 電算
Smart Robotは、台湾新北市に本社を置く「インツミット 株式会社」が、協業契約して開発されたAIプラットフォームです。
インツミット 株式会社は、AIを活用したソリューションにおいて、500社以上の導入実績があるため、AI技術に関する知見を有しています。
【ChatGPTとの連携】対応済み
MediaTalk
画像出典:MediaTalk
MediaTalkは、専任のサポートチームがありながらも、設置数やチャット利用数に関わらず、無制限で利用可能な定額サービスとなっています。
注意点としては、最低利用期間が3ヶ月であるところですが、14日間(2週間)の無料トライアルを設けているので、契約前に十分吟味することができます。
【ChatGPTとの連携】対応済み
hitobo
画像出典:チャットボットのHitobo
hitoboは、生成AI「ChatGPT(GPT-4o mini)」によって、よくある質問(Q&A)を自動生成することで、対応時間を大幅に削減できます。
Q&Aの自動生成は、WebページのURL・Word・PowerPoint・Excel・PDF(資料)・問い合わせ履歴などから、CSVファイルをアップロードするだけなので、他社よりも簡単です。
また、デザインに関しては、チャットボットのアイコンや、背景色・利用開始ボタンなど、自由にユーザーがカスタマイズすることが可能です。
【ChatGPTとの連携】対応済み
KARAKURI
画像出典:KARAKURI chatbot
KARAKURIは、チャットボットとECサイトを連携することで、在庫切れの商品を簡単に確認できる「KARAKURI skills」というサービスがあります。
KARAKURI skillsでは、在庫検索や、配送日の変更のみならず、資料請求などのフォームも手軽に作成できます。
さらに、商品を返品したい場合には、チャットボットに問いかけると、返品受付フォームが自動作成されるので、ユーザと企業側にとっても、利便性が上がります。
【ChatGPTとの連携】対応済み
FirstContact
画像出典:FirstContact
FirstContactは、iPad版のアプリに対応しているので、出先などでも手軽に管理画面を操作できるため、利便性の高さが特徴です。
また、FirstContactには、業界の中でも最安値と言われるプランが存在するので、導入しやすい価格帯も魅力的です。
特徴的な機能としては、運用目的にあっていないユーザーからの質問(いたずら)に対して、ChatGPT NGワードの設定が可能で、会話の安全性を確保しています。
【ChatGPTとの連携】対応済み
【iPad版 無料ダウンロード】
「FirstContact」をApp Storeで
Chat Plus
画像出典:チャットプラス
Chat Plusは、チャットボットを簡単に設置することが可能ですが、機能の設定については、自由にカスタマイズできない点もあります。
そのため、導入を検討する際には、利便性などを考えて検討する必要があり、結果的には、他社の方が安くなる傾向があります。
【ChatGPTとの連携】対応済み
Allganize
画像出典:Allganize
Allganizeは、通常2週間の無料トライアルになっていますが、導入判定が難しい場合には、期間延長の相談が可能です。
また、サービスの特徴としては、オンプレミス版での提供も行っているため、個別見積もりで対応することができます。
【ChatGPTとの連携】対応済み
KUZEN
KUZENは、マーケティングのサポート体制が整っており、備蓄データをグラフで表示したり、レポートを簡単に作成することが可能です。
さらに、CV(コンバージョン)測定機能では、クリック数やページ遷移の計測ができるため、顧客心理が可視化されて、サービスの向上を促進します。
【ChatGPTとの連携】対応済み
BOTCHAN AI
BOTCHAN AIは、決済機能を備えたチャットサービス「BOTCHAN Payment」と併用することで、商品を購入・決済する際のフォームストレスを抑制できます。
そのため、BOTCHAN AIでは、顧客接点を強化するだけではなく、カートの離脱率を減少させ、コンバージョン率(CVR)を向上させることが可能です。
セキュリティ対策については、Azure Open AI を利用しているため、情報漏洩やプライバシーリスクなどについて、安心することができます。
【ChatGPTとの連携】対応済み
zendesk
zendeskは、1ID(ユーザー)ごとに月額の費用が変動するため、従業員の人数によっては、費用対効果を考えて導入する必要があります。
さらに、zendeskには、機能をカスタマイズできるように、マーケットプレイスが公開されていますが、月額が発生するアプリが多いので、注意しなければなりません。
【ChatGPTとの連携】対応済み
PKSHA
画像出典:PKSHA Chatbot/国内シェアNo.1チャットボット
PKSHAは、自社開発のAIエンジンにより、辞書データを搭載しているため、少ない学習でも、会話の土台があることで、日本語精度が圧倒的に高くなっています。
さらに、辞書データには、3億回を超える対話履歴から、言葉の揺れや言い回しもサポートしてくれます。
【ChatGPTとの連携】対応済み
TalkQA
画像出典:TalkQA
TalkQAは、月額33,000円から使用ができる「リーズナブルなチャットボット」となっており、AI型・シナリオ型・ハイブリッド型から活用方法を選べます。
また、TalkQAでは、AIエンジンが2種類あるので、独自開発型・IBM Watson型のどちらかを選択できます。
IBM Watsonは、世界的に信頼度や性能が高いため、独自開発型よりもシステム利用料(初期費用は同額)が3倍であったり、オプションも高くなっています。
【ChatGPTとの連携】対応済み
DECA
画像出典:DECA カスタマーサポート / DECA(デカ) / マーケティングDX支援サービス
DECAは、表記揺れを吸収する機能が備わっているため、チャットに自由入力(会話)された質問に対しても、予め登録している自社ワードにより、一歩先の会話を実現しつつ満足度の向上を促進します。
自社ワードの記憶には、数千万にも及ぶ会話データからと、独自の言語処理技術を駆使したAIエンジンによって、表記揺れを吸収した回答を実現しています。
【ChatGPTとの連携】対応済み
PEP
画像出典:AIチャットボットPEP(ペップ)
PEPは、AIチャットボット機能だけではなく、有人チャットにも対応しており、曜日や時間で自動切り替えができたり、担当者の割り振り機能を搭載しています。
さらに、メンテナンスの工数は、月に約2時間なので負担がかからず、業務の効率化を促進できます。
【ChatGPTとの連携】対応済み
Support Chatbot
画像出典:サポートチャットボット
Support Chatbotは、多言語にも対応しているため、外国人のお客様を相手にする企業におすすめです。
また、Support Chatbotでは、言語処理に特化しているAIを搭載しているので、自由入力による曖昧な質問(言葉のゆらぎ)に対しても、レコメンド機能がサポートします。
導入した場合は、専任のサポートチームが、チャットボットの構築から運用中のお困りごとに寄り添い、並走しながら機能を活用しています。
【ChatGPTとの連携】対応済み
AI Messenger
画像出典:AI Messenger
AI Messengerは、チューニング効果が高い部分を提示する「AI Compass」を活用することで、回答精度が高まる特徴があります。
また、オプションには、有人チャットの対応を専門とする「沖縄チャットセンター」があり、24時間365日稼働しています。
【ChatGPTとの連携】対応済み
salesforce
画像出典:カスタマーサービス向けAI / セールスフォース・ジャパン
salesforceは、カスタマーサービスに特化した「対話型AIチャットボット」のみならず、お客様へのベストアクションを提案したり、タスクの自動化に貢献します。
また、salesforceでは、丁寧なガイドが公開されているだけではなく、無料のコンテンツ「Trailhead」によって、スキルを上げることができます。
【ChatGPTとの連携】対応済み
ビヘイビア
画像出典:株式会社 ビヘイビア / 生成AI
ビヘイビアは、保険や家計のお悩みに特化した「ほけんのAI」を提供しており、LINEのチャット活用や写真を送信することで、手軽に診断を開始できるサービスです。
ビヘイビアでは、AIチャットボットの技術によって、ビジネスに変革をもたらすソリューションを提供しています。
【ChatGPTとの連携】未対応
miibo
画像出典:miibo
miiboは、GPT-3.5のみならず、GPT-4を活用した会話も可能にしており、次世代型のAI仕様となっています。
また、大きな特徴としては、インターネットに接続できれば、デバイス関係なく利用できるので、エンジニアがいなくてもノーコードで制作できます。
ホームページでは、無料で手軽にエージェントを作成できるので、面倒な手間なく「miibo」を体験することが可能です。
【ChatGPTとの連携】対応済み
sinclo
画像出典:Sinclo
sincloは、UI(ユーザーインターフェース)がわかりやすいため、チャットボットの作成から運用までを、ソースコード不要で提供しています。
また、利用料金に関しては、タグをコピペするだけで、簡単に埋め込めるため、複数サイトで無制限にチャットボットを利用できます。
【ChatGPTとの連携】未対応
RICOH Chatbot Service
画像出典:RICOH Chatbot Service/リコー
RICOH Chatbot Serviceは、業種別の活用テンプレートがあるので、一から質問や回答を考える必要がないため、導入が比較的簡単になっています。
また、無料トライアルは、1ヶ月間と他社より長く、期間中もサポートセンターからレクチャーを受けることが可能です。
【ChatGPTとの連携】対応済み
HUEチャットボット
画像出典:HUEチャットボット
HUEチャットボットは、Google Chromeに対応しているため、他社サービスと同様に、スマホでも使うことが可能です。
しかし、メンテナンス画面は、解像度が小さく利用が困難なので、パソコンなど大きなデバイスから、アクセスする必要があります。
【ChatGPTとの連携】対応済み
COGNIGY
COGNIGYは、多言語(23言語)に対応しているため、外国人とコミュニケーションを取る上でも、効果的に役立ちます。
会話フローは、日本語で作成しておけば、多言語への展開は簡単なので、多方面から業務の効率化を促進できます。
【ChatGPTとの連携】対応済み
FLIPDESK
画像出典:Flipdeskとの連携で売上UPと業務効率化を両立する次世代チャットボット
CROSS TALKは、Web接客ツールである「FLIPDESK」と連携することで、ターゲットを絞り込んだマーケティング(セグメント)が行えます。
そのため、チャットボットでは、ユーザーとの会話内容を抑制することもできるので、心地よい距離感で接客することが可能です。
【ChatGPTとの連携】対応済み
AIチャットボットの使い方
ここまでは、AIチャットボットの「おすすめツール25選」について、わかりやすくご紹介してきました。
ここからは、コスト削減や人手不足解消に役立つ「AIチャットボットの使い方」を、詳しく解説していきます。
コールセンターでの一次対応
コールセンターは、クレーム対応が多くなるため、ストレスが溜まる職種とも言われており、離職率の高い職場として認知されています。
特に、コールセンター業務は、他の職種に比べて定着率が悪いながらも、会社の顔となるポジションなので、しっかりとしたスタッフを採用すべく、常に採用コストと人手不足に悩まされています。
そこで、コールセンターでは、チャットボットを導入することによって、AIが一次対応を担うこととなり、オペレーターに電話を取り次ぐまでに、いくつかのステップを踏む必要が生じます。
その間に、悪質なクレーマーは、このステップを面倒に感じて諦めたり、クールダウンする時間が生まれ、本当に困っている人を絞り込むことができます。
コールセンター業務は、顔が見えない対応になるため、コミュニケーションに悩みを抱えることも少なくなく、スタッフのメンタルヘルス対策が重要視されています。
昨今、スタッフのメンタルヘルスは、社会問題としても注視されており、経営者は改善目的として、AIの導入を検討する機会が増えています。
FAQとの連携
AIチャットボットは、一方的にFAQを提示して解決を求めるのではなく、会話形式で一緒に回答を導き出すことができます。
そのため、AIチャットボットとFAQの連携は、より顧客満足度の高い「接客形式」となり、図や動画等を用いることで、多くの情報を提供することが可能となります。
また、FAQのチャット化は、FAQにある情報を記憶するだけなので、新たに情報を加える必要がなく、顧客に対して適切なナビゲートを可能にします。
案内のサポート
AIチャットボットは、場所や時間を気にすることなく、24時間365日利用することができるので、案内業務の多い観光施設や行政で活躍しています。
例えば、3月から4月は、引っ越しシーズンで役所は混雑し、電話が繋がりにくくなったり、窓口での対応に時間を要します。
特に、働く人は、休憩時間を利用して、役所の窓口に足を運んだり、コールセンターに電話をかけても、なかなか順番が回ってこず、平日の9時〜17時という時間に不便さを感じています。
そこで、デジタル化が進む働き世代は、時間や場所に囚われず、都合のいいタイミングで疑問点を解決できる「AIチャットボット」の利用を積極的に行っています。
また、AIチャットボットは、忙しい子育て世代にとっても有効的で、子供の急な発熱で病院を探したり、手続きなどがわからない時、手軽に必要な情報を入手できます。
最近では、AIチャットボットの導入は「子育て環境を整えるための一つ」という認識を持つ行政も増えており、忙しい親御さんのサポート役として一役買っています。
その他には、アパレル業界でも導入が増えていて、AIチャットボットをオンラインショップ(ECサイト)に導入することで、お客様に商品提案などを気軽に行えるようになりました。
さらに、近年、規模の大きな大学では、学生の人数・学部・学科が多いことで、ホームページでのお知らせが埋もれやすくなり、情報を見落としてしまう学生も増えています。
そこで、デジタル化が進む学生には、AIチャットボットを導入することで、LINE感覚で情報を取得してもらえるため、発信者との壁やタイムラグがなくなるようになります。
生成AIを活用した診断
AIチャットボットは、生成AIを活用することによって、お悩みに関する密なヒアリングを可能にし、機械的な回答ではなく、能動的な対応を実現します。
例えば、従来のAIチャットボットは、お悩み解決として利用されていますが、生成AIを活用することによって、一歩踏み込んだ「提案」までフォローできます。
また、生成AIを活用したチャットボットは、一方的な終わりを迎えない特徴もあり、ユーザーの「もっと知りたい」という探究心や好奇心を掻き立たせて、感情を刺激することも可能です。
これらは、対面接客とは異なり、ユーザーが面倒だと思えば、すぐさま遮断することができるので、接客に対するネガティブな感情も払拭します。
AIチャットボットのメリット
ここまでは、AIチャットボットの「効果的な使い方」について、具体的な内容とともに、詳しく解説してきました。
ここからは、人間によって学習されたデータを基に、最適な回答をユーザーに届けられる「AIチャットボットのメリット」を、ご紹介していきます。
連携が可能
ChatGPTは、インターネット上にある大量のテキストデータを学習しているため、質問に対する回答や文章の作成、情報の要約などを可能にします。
そのため、従来のAIチャットボットは、会話内容を0から作り上げていましたが、ChatGPTと連携することにより、データ学習に対する人間の作業負担が大幅に削減できます。
しかしながら、ChatGPT Plus(GPT-4)の知識は、2023年の12月(無料版 GPT-3.5は2022年1月)までの学習データに止まっているため、最新情報に関しては反映されておらず、誤った情報を回答してしまう場合もあります。
そのため、ChatGPTは、AIチャットボットの技術と融合することで、固有名詞など独自の情報や最新情報にも対応することが可能です。
24時間対応が可能
AIチャットボットは、人間と同じように、高度な質問に対しても、柔軟な回答ができるため、24時間365日お客様対応が可能です。
例えば、人間のみが対応する場合には、営業時間外などによって、お悩みをすぐに解決できないこともあります。
しかし、AIチャットボットの場合は、人から事前に学習されたデータを基に回答するので、営業時間外により無人対応になっても、滞りなく会話(対応)が行われるので、機会損失を防止します。
待ち時間の削減
AIチャットボットは、自動応答システムなので、コールセンターのような「待ち時間」がなく、瞬時に回答を届けることができます。
そのため、お客様(ユーザー)は、解決までの所要時間にストレスや不満を感じることなく、顧客満足度を向上させることが可能です。
コストの削減
AIチャットボットは、これまで人が行っていたお客様(ユーザー)対応を、自動化することができるので、コストを削減しながら、業務の効率化を促進できます。
カスタマーサポートのスタッフは、AIチャットボットが解決できなかった「難易度の高い内容」や「優先度の高い回答」に集中することが可能です。
AIチャットボットが、一次対応を担うことにより、業務負担を軽減し、残業時間や稼働人数を削減できます。
対応ミスを防止
人が対応する場合は、担当者によって表現方法が異なることもあり、間違った回答や対応をしてしまうこともあります。
しかし、AIチャットボットの場合は、学習に応じた回答になるため、対応ミスを防止しながら、正確な情報を提供することができます。
顧客接点の向上
AIチャットボットは、LINEなどチャットでの会話に慣れた若者や、電話での問い合わせが手間に感じる中高年など、幅広い層から利便性を感じてもらえます。
そのため、会話履歴は、お客様(ユーザー)情報として備蓄し、マーケティングデータとして活用できます。
特に、AIチャットボットの場合は、対面でのコミュニケーションではないため、悩みや要望など「本音」を聞き出しやすく、正確で有益な情報を収集することが可能です。
多言語対応が可能
AIチャットボットは、更新スタッフの言語力に応じて、何ヶ国語も学習できるため、外国人からの問い合わせにも対応可能です。
特に、日本語以外の言語対応に関しては、ネイティブスタッフによる更新と、翻訳ツールを活用したものがあり、精度はツールによって大きく異なります。
AIチャットボットのデメリット
ここまでは、「AIチャットボットのメリット」について、いくつか代表的なものを解説してきました。
ここからは、導入前に知っておきたい「AIチャットボットのデメリット」を、詳しくご紹介していきます。
導入コストの発生
AIチャットボットは、予想されるQ&Aの登録(学習)を人間が行ったり、チューニングも必要なため、導入直後から精度の高い会話を実現することができません。
また、AIチャットボットを軌道に乗せるためには、これまでの問い合わせ内容を整理する必要があるので、準備作業が発生します。
しかし、これらの面倒な作業は、サポート体制が整っているツールを使うことで、手早く開始することが可能です。
全てに対応するのは不可能
AIチャットボットは、人間による機械学習によって動作するので、複雑な問題や感情的な内容については、対応することが困難です。
そのため、基本的(簡単)な問題には、AIチャットボットを利用し、複雑(感情的)な内容については、有人対応に切り替えることが、一般的な活用方法となります。
特に、学習していない「最新情報」などには、対応しきれないので、定期的な更新(学習)が必須です。
顧客接点の減少
AIチャットボットは、人が直接対応しない分、時間や場所に左右されないため、利便性の高さが売りですが、顧客接点の減少を招き、関係維持・関係構築が難しいのも特徴です。
特に、接客(サービス)を売りにしている商材には、顧客離れを加速させないためにも、導入時には注意が必要です。
維持費の発生
AIチャットボットの運用には、システム開発にかかる初期費用だけではなく、更新作業など定期的なメンテナンスを必要とするため、維持費も発生します。
そのため、導入の際には、初期費用だけを注視するのではなく、継続的なコストを含めて選定する必要があります。
プライバシー保護の観点
AIチャットボットは、会話内容から顧客情報を扱うため、プライバシーに関して慎重に考える必要があります。
特に、個人情報や機密情報を扱う場合には、十分なセキュリティ対策を行わないと、情報漏洩のリスクが高まる恐れがあります。
AIチャットボットとChatGPTの連携効果
ここまでは、AIチャットボットのおすすめツールをはじめ、メリットやデメリットについて、詳しくご紹介してきました。
ここからは、AIチャットボットを導入する上で、利便性を向上させる「ChatGPT」との連携を解説していきます。
コミュニケーションの促進
AIチャットボットは、 ChatGPTと連携することで、回答精度が向上するだけではなく、より自然な会話を実現します。
さらに、ChatGPTは、多様な会話を生成できるので、従来のチャットボットよりも対応の幅が広がり、積極的なコミュニケーションを促進します。
理解力が高まる
ChatGPTは、前の会話を自動学習しているので、万人に対する回答とは異なり、相手にあった「One to Oneの接客」を可能にします。
そのため、AIチャットボットとの連携は、ユーザーへの理解力が高まり、お悩み解決に対して親身になれます。
誤回答の制御
ChatGPTは、無料版(GPT-3.5)が2022年1月まで、有料版のPlus(GPT-4)については、2023年の12月までの学習データの搭載となります。
そのため、無料版の場合は、学習データが古いことから、最新の情報には答えられなかったり、誤った回答をすることがあります。
しかしながら、AIチャットボットは、最新情報を随時学習させることができるので、誤情報を制御することが可能です。
チャットボットや生成AIを活用した事例
ここまでは、AIチャットボットとChatGPTの連携効果について、わかりやすくご紹介してきました。
ここからは、業務効率化や人手不足の解消に一役買う「生成AIを活用したサービス」をご紹介していきます。
ahamo
画像出典:チャットでの相談 / ahamo
ahamoでは、お問い合わせ対応をAIチャットボットが受付しており、解決しない場合には有人オペレーター(チャット)が回答しています。
ahamoは、NTTドコモが提供しているサービスで、店舗やインフォメーションセンターなどで、専任スタッフがサポートを行わない分、人件費を削減して格安プランを実現しました。
対して、NTTドコモ(キャリア)では、インフォメーションセンターや店舗に、専任スタッフを常駐させて、一対一でお客様対応を行っているため、人件費などのコストが発生しています。
そのため、NTTドコモ(キャリア)のプラン編成は、サポート体制が充実している分、ahamoよりも割高になっています。
携帯電話市場では、常に価格競争が行われており、コストを削減したサービス展開によって、格安プランを実現しているので、AIチャットボットの活躍が光っています。
得得(飲食店)
画像出典:AIサービスロボット「Lanky Porter」うどんチェーン「得得」で導入
得得では、飲食業界で深刻化している「人手不足」問題を解決すべく、配膳・運搬業務を人の手からロボットに委ね、AIにより自動化することで省人化・省力化を実現しました。
ロボットは、稼働が多い日には400回以上(2台の合計)の配膳業務を行い、汁物中心のメニューになるうどん店での配膳トラブルも抑制しています。
また、ロボットは、配膳・運搬業務のみならず、訴求効果の高い画像や動画をディスプレイに表示することで、動く広告としても活用できます。
東京ガス
東京ガスのカスタマーサポートでは、お問い合わせの一次対応をAIチャットボットが行うことにより、365日受付できる環境を構築し、お客様からの満足度を向上しています。
また、コールセンターでは、AIが一次対応を行ったことによって、年間で約1万1000時間の電話業務の削減に成功しました。
IKEA
画像出典:IKEA Kreativ
IKEAでは、AIとアプリを活用して空間をデザインする「IKEA Kreativ」を導入し、手持ちのデバイス(スマホ・タブレット・パソコン)から、理想の空間作りをサポートしています。
IKEA Kreativの特徴は、既存の空間にIKEAの商品を配置することで、失敗しない自分好みのショールームを作成できることです。
IKEA Kreativには、スキャンした部屋(空間)を正確に把握して、3Dデジタル空間を生成する機能が備わっています。
加えて、IKEA Kreativでは、AIアルゴリズム(計算手法)によって、撮影した部屋(空間)から家具などのインテリアを消去し、新しい家具を配置した模様替えも行えます。
武蔵野大学
武蔵野大学では、2023年7月に、国内の大学で初の取り組みとなる、生成AIを搭載したチャットボットの導入を行いました。
生成AIを搭載したチャットボットの導入は、DX推進の一環であり、自然で高度な会話(対応)を実現することで、学生や職員が、正確な情報を素早く入手できるようになりました。
将来的には、蓄積された対話履歴を基に、学生一人一人に合わせた情報提供(会話)を目指しています。
まとめ
本記事では、ChatGPTの登場により、目覚ましい成長を遂げている「AIチャットボット」について、ご紹介してきました。
各企業では、コロナ禍を機に、顧客満足度の向上と、機会損失を防ぐために、人員の削減や業務の効率化を見直して、AIチャットボットの導入が加速してます。
当社の「ObotAI」は、ChatGPTとの相性を追求しているため、AIチャットボットとの相乗効果が期待できるサービスになっています。
また、株式会社 ObotAIでは、チャットでの会話内容をリアルタイム翻訳できる「翻訳チャット(有人対応)」も提供しており、多言語AIチャットボット「ObotAI(無人チャット)」と併用することで、顧客満足度を向上させて機会損失を防ぐことが可能です。
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