近年、国民のライフスタイルは、長引くコロナ禍によって変化が起こり、テクノロジーが飛躍的に進化したことで、小売業界も従来の販売方法では、消費者からの「満足感」が得られにくくなりました。
そのため、小売業では、コスト的な問題や知識不足によって、なかなか手を出せずにいた「新しい顧客サービス(顧客体験)」について、考えることが増えてきました。
ここからは、小売業が顧客満足度を高めるために、知っておきたい顧客サービスや事例について、解説していきます。
小売業が顧客体験を提供するためのデジタル技術
小売業界では、デジタル技術の急速な進化に伴い、自社製品のPR方法について考え直す「転換期」を迎えています。
ここからは、小売業が顧客体験を提供する際に、知っておきたい「最新のデジタル技術」について、ご紹介していきます。
AI通訳機
AI通訳機は、異なる言語の会話内容(音声)を理解(認識)することで、リアルタイムで言い換えることができます。
そのため、AI翻訳機は、訪日外国人を接客する機会の多い観光業界の中でも、ホテルや旅館など「宿泊施設向け」のコミュニケーションツールとして活躍しています。
【インバウンドアシストの紹介動画】
多言語AIチャットボット×AI通訳機×ChatGPTを連携したサービス
※クリックすると動画が再生されるため音が出ます。
ObotAIが提供している「インバウンドアシスト」は、無料で使えるのが大きな特徴であり、オーバーツーリズム問題の中心部にある「マナー啓発」への取り組みにも活用できるため、トラブルを抑制しながら顧客満足度の向上を促進します。
AIチャットボット(ChatGPT)
AIチャットボットは、店舗での接客と同じような「One to Oneの接客」を可能にするため、検討しているお客様に対して、寄り添うことができます。
さらに、AIチャットボットは、ChatGPTと連携することにより、会話内容からユーザー1人ひとりの心理状態を理解し、時間や場所に左右されることなく、24時間365日接客を行えます。
また、ChatGPTは、英語を得意としているため、日本語に不慣れな外国人のお客様にも、安心感を与える対応ができるので、グローバル展開を目指す企業におすすめです。
【ObotSERVEの紹介動画】
AIチャットボット×ChatGPTを連携したサービス
【お問い合わせ】
サービスに関するお問い合わせ・資料請求【株式会社 ObotAI】
VR(バーチャル・リアリティ)
VR技術は、仮想空間に3Dショップ作ることができるので、オンラインショップでは感じられない「臨場感溢れる買い物」を、ネット上で実現します。
消費者(ユーザー)は、商品情報を平面から取得するだけではなく、空間を自由自在に操作することで、色んな視点から得られるため「イメージの差異」を防ぐことが可能です。
また、仮想空間では、ブランド(商品)イメージを感じられるショップ作りができるように、オブジェクト(画像)や動画を埋め込むことができるので、独自の世界観を演出できます。
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・店内を自由にカスタマイズ
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データ分析
データ分析は、実店舗・オンラインショップに関わらず、マーケティングを行う上で大切な「顧客情報」を正しく・効率的に活用する上で、とても重要になります。
特に、ストア内での顧客行動は、顧客体験や顧客満足度を向上させるだけではなく、商品開発のヒントを見つけ出すこともできます。
当社では、以下のような競合他社と自社サイトの分析・比較データを無償で提供しています。
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担当者より、サービスに関する詳しいご説明をさせていただきます。
小売業が顧客体験(CX)を重要視する背景
ここまでは、小売業が顧客体験を提供するための「デジタル技術」について、詳しく解説してきました。
ここからは、小売業を営む企業や個人事業主が、顧客満足度を向上させるために、新しい「顧客体験」を注目する理由について、ご紹介していきます。
コロナ禍
人々は、コロナ禍が長く続いたことで、利便性の高い「オンライン」や、非接触を追求した「テクノロジー」に慣れ親しみ、オンラインショップを利用する機会が増えました。
そのため、接客力を武器に営業してきた小売業界などは、消費者との関係性を維持・新規開拓していくために、オンライン販売に対する「顧客満足度」について、考えざるを得ない状況になりました。
近年、消費者の消費スタイルは、社会と共に変化し続けていて、モノ消費よりもコト消費、コト消費よりも「トキ消費」を好み、購入までの過程(付加価値)も重要視するようになりました。
商品の販売に関しては、価格や商品価値も大切ですが、付加価値として位置付けられている「顧客体験」が、顧客満足度に結びつき、購買の決定権を握っています。
そのため、単純な商品販売では、似た商品との差別化が難しいので、新しく「体験」という価値を加えて、購買意欲を促進しています。
新たな社会「Society 5.0」
Society 5.0とは、Society 4.0で課題になっている「必要な情報を必要な時に得られる社会」を実現するための「第5の未来社会」です。
社会全体が、AIやロボットを活用して、顧客接点(タッチポイント)の向上を進めており、小売業界でも「仮想空間と現実空間を融合させる」サービスを広げています。
小売業では、購買意欲を高める上で、第一に「商品価値」も重要になりますが、消費者にとって必要ことは、欲しいと思っている商品情報を、リアルタイムに得られる環境です。
そのため、販売側は、機会損失を防ぎながら、他社商品との差別化を図るためにも、消費者に自社商品を効果的にPRできる「顧客体験」を重要視するようになりました。
Society 5.0とは
サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)に続く、新たな社会を指すもので、第5期科学技術基本計画において我が国が目指すべき未来社会の姿として初めて提唱されました。
引用:Society 5.0 – 科学技術政策 – 内閣府
オンラインと実店舗の二刀流
新しい購買体験を可能にする「OMO」では、オンライン(EC)とオフライン(実店舗)を融合させることにより、EC(デジタル)と実店舗(リアル)を結ぶことができます。
例えば、オンラインとオフラインの相互送客を行うことにより、消費者が実店舗の在庫状況を確認できたり、取り置きをすることも可能になります。
そのため、行く予定の店舗で商品が欠品している場合は、他店の在庫状況をその場で確認できるので、無駄な時間や移動をなくすことができます。
オンラインとオフラインの相互送客は、忙しい現代社会人を支え、シームレスな買い物を実現します。
小売業が行っている顧客体験【実店舗の事例】
ここまでは、小売業が顧客体験(CX)を重要視する背景ついて、社会変化と共にご紹介してきました。
ここからは、社会変化に合わせて、小売企業が店舗サービスとして導入している「顧客体験」をご紹介していきます。
TOUCH TO GO
画像出典:TOUCH TO GO
TOUCH TO GOは、2020年3月23日に「高輪ゲートウェイ駅」2階コンコース(改札内)に、無人コンビニをオープンしました。
店内スタッフを無人化したコンビニには、無数のカメラを設置しており、来店したお客様の行動をAIが追跡することで、手にした商品情報をレジに自動送信されるため、お会計をスムーズします。
支払い方法は、購入したい商品と一緒に、セルフレジの前に立つことで、支払い額をAIが自動計算してくれるので、来店から退店まで接触せずに買い物ができる「新しい顧客体験」として、注目されています。
SKINCARE LOUNGE BY ORBIS
画像出典:SKINCARE LOUNGE BY ORBIS(オルビス スキンケアラウンジ)
SKINCARE LOUNGE BY ORBISは、2020年7月、ORBIS初の体験型店舗(スキンケアラウンジ)を表参道にオープンしました。
体験型店舗では、ORBISの世界観を存分に味わえるだけではなく、お客様に「心地よさ」を体感してもらいながら、Z世代が求めるメイク体験など、新たな体験価値を追求しています。
特に、店舗では、オンラインショップでは伝えきれない「商品価値」や「心地よさ」を、直接伝えることが可能です。
また、来店したお客様は、肌診断をその場で受けることができるので、自分の肌にあった商品を知ることができたり、正しいスキンケアを学ぶことができます。
NIKE HARAJUKU
画像出典:Nike Harajuku. 渋谷区, JPN. Nike.com JP
NIKE HARAJUKUでは、NIKEアプリをダウンロードすることで、実店舗とアプリが連携した「特別なショッピング体験」を提供しています。
アプリでは、店舗から80km圏内にいると、店内の在庫状況をリアルタイムで知ることができたり、取置きをする機能が使えます。
さらに、店舗内では、正しい足のサイズをARで測定できる「Nike Fit」や、シューズのデザインを自由にカスタムできる「Nike By You」など、オンラインショップでは得られない「顧客体験」を楽しむことができます。
店内商品の詳しい情報は、商品に添えてあるバーコードを読み取ることで、店舗スタッフと接触することなく、買い物することが可能です。
小売業が行っている顧客体験【オンラインショップの事例】
ここまでは、実際に店舗で行われている「顧客体験」の中でも、顧客満足度の高い事例をご紹介してきました。
ここからは、オンラインショップで行われている「顧客体験」について、詳しくご紹介してきます。
イトーヨーカドー
画像出典:らんどせるラボ/イトーヨーカドー
イトーヨーカドーは、変化し続けているランドセルを研究して、自分に合ったものを購入できるように、体験型バーチャルショップを提供しています。
一昔前のランドセルは、技術的に牛皮革の染色が難しかったため、綺麗に発色される黒色と赤色のみで販売されていました。
しかし、今では、染色の技術が向上したことで色味も増え、男女を色分けする固定概念もなくなり、多種多様な商品が販売されています。
そのため、ランドセルの購入は、単純な購買行動ではなくなったため、オンラインでAR試着できることで、より具体的なイメージを掴むことができます。
LIVING HOUSE.
画像出典:LIVING HOUSE.
リビングハウスは、全国にある実店舗の中から、3店舗(堀江本店・サローネ店・KARE青山店)のみを忠実に再現しています。
3D化されたショップ内は、店内に引き込まれるような移動を可能にし、オンラインショップへの移動がワンクリックなので、購入方法に迷うことなく購入することができます。
東急ハンズ
画像出典:東急ハンズ
東急ハンズは、オンラインショップのトップページに「チャットボット」を設置することで、実店舗に近い「細やかな接客」を可能にします。
また、オンラインショップでは、参加型の「ワークショップ」を定期的に開催しており、実店舗と同様の体験を提供しています。
さらに、体験型コンテンツの中には、ワークショップの他にも「接客予約」ができるので、実店舗での接客を希望する場合は、待ち時間を解消することができます。
THE CHIC
画像出典:THE CHIC
THE CHICは、実店舗を3D撮影できる「Matterportカメラ」で撮影しているため、オンライン上に実店舗を再現し、クーポンコードを見つける「顧客体験」を提供しています。
バーチャルショップ内は、自由自在に歩くことができるので、単純な購買行動だけではなく、商品に関する動画を見ることで、実店舗のような来店価値を提供することができます。
気に入った商品は、マタータグ(ポイント)からカートに直接商品を入れられるため、バーチャルショップへの来店が初めての方でも、安心して購入することができます。
鍋屋源五右衛門
画像出典:鍋屋源五右衛門
鍋屋源五右衛門バーチャル店舗は、販売しているお酒の「商品価値を伝えたい」という想いから、酒造工程も仮想空間から見ることができます。
リアルタイム配信で行っていた酒造見学は、電波障害などのトラブルが発生したり、一部のお客様にしか見てもらえない「歯痒さ」を感じていました。
そこで、鍋屋源五右衛門では、バーチャル店舗とともに、酒造工程を常時公開しておくことで、購買意欲を向上させる体験価値を提供しています。
まとめ
本記事では、社会全体でテクノロジーが進化したことで、消費者が求めている「顧客体験」の事例をご紹介してきました。
デジタル技術の活躍は、オンラインショップでの充実感を得られる「顧客体験(CX)」を向上させ、サイトの滞在時間を伸ばすことが可能です。
サイトの滞在時間は、長くなればなるほど「購買に対するチャンス」が生まれ、コンバージョン(CV)へと繋ぐことができます。
当社は、バーチャル店舗を無料で構築できるアプリを開発したため、中小企業や個人事業主様なども簡単に、Shopifyサイトへストアをオープンできるようになります。
アプリに関するご不明点・ご相談ごとについては、オンラインから受け付けておりますので、下記よりミーティングをご予約ください。
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【「VRSHOPii」アプリのサービス動画】
VRSHOPiiは、バーチャルストア内に、オブジェクト(画像)や動画を設置し、商品を視覚的に訴求できる「ビジュアルマーケティング」を行いながら、顧客接点(タッチポイント)を持つことができます。
バーチャルストアでは、ECサイトで体感することができない「顧客体験価値」を創出し、購買意欲の向上と、サイトの直帰率を下げることが可能です。
また、バーチャルストアとShopifyのカートを連携することで、ストアを離脱することなく、商品を購入することができるため、カゴ落ちを抑えることができます。